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コロナ後の人類は、健康的な生活様式を手に入れる?(3/4ページ)

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3密への不安? コロナ禍で定期健診をしない人が増えている

こころと身体の健康維持のためにランニングやウォーキングをする人が増える一方で、身体の健康状態を見るために欠かせない定期健診だ。しかし、この定期健診を受ける人が減少しているという。

企業では4月~5月といった年度明けに定期健診を行っているところが多い。しかし、今年は新型コロナによる緊急事態宣言が4月~5月に出されたため、健診を行う施設も休止。健診が受けられない状態になってしまった。緊急事態宣言後もテレワークなどによる在宅勤務が続いたこと、また、健診施設が密になりがちなイメージもあって避けた人も多かったようで、定期健診をなんとなく避ける傾向があったようだ。

そのため6月からはほとんどの健診施設で定期健診が再開されてはいるが、いまなお従来通りな状態になっていないという。加えてすべての検査がこれまで通りとはなっていということもある。例えば、胃や大腸の内視鏡検査、肺活検査などマウスピースをくわえて検査するものは中止されているところは多いという。

運動によって健康維持を図ることはよいとはいえ、やはり定期健診で身体の状態をチェックすることはは欠かせない。「死の4重奏」という言葉があるように「高血圧」「糖尿病」「高脂血症」「上半身肥満」の4つの生活習慣病は脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化を引き起こすた因子を見つけるたには定期健診はとても重要だ。なんといっても、この4つの生活習慣病に共通しているのは、「一度なってしまうと完治は難しく、一生つき合っていかなくてはならない病気」で、継続した治療が必要となる。そうならないてめにも発症の危険因子をいち早くつかむためのものが定期健診だからだ。

基準の見直しで450万人が降圧薬治療対象者に

なかでも注意したいのが、高血圧だ。日本の高血圧患者は4300万人いると推定されており、厚生労働省が出している「国民健康・栄養調査」(平成30年)では、収縮期(最高)血圧が140以上の人の割合は男性が36.2%、女性26.0%となっている。この割合は年々下がってきてきたが、2019年4月に高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに見直され、降圧目標が引き下げられた。


出典/厚生労働省「国民健康・栄養調査」(平成30年)

改定の内容は、高血圧の基準は従来の140/90以上としたものの、降圧目標は、75歳未満は130/80未満、75歳以上は140/90未満とされた。この降圧目標の変更により、新たに450万人が降圧薬治療の対象になるとの試算をされているのだ。

有り体にいってしまうと、これまで薬を飲まずに食事や日常生活の見直しでギリギリセーフだった人も、薬を飲まなくてはならない対象者とされてしまったというわけ。

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