年収別おすすめ金融機関は? サラリーマン大家が不動産投資ローンについて知っておくべき5つのこと(3/5ページ)
川口豊人
2017/03/21
<4>金利タイプはどんなものがある? 金利はどれくらい?
次に金利についてですが、一般的なサラリーマン大家の場合は、スタート時は2~3%くらいが妥当と言えるでしょう。属性の良い方は、1%前後の金利になります。都市銀行と地方銀行の金利は低めに設定されていますが、信用金庫の場合、それよりも高くなるのが一般的です。
また、金利タイプには大きく
・変動金利型
・固定金利型
の2種類があります。
変動金利型は、金利が変動するもので、半年に1回見直されます。返済額は半年に1回見直しがありますが、金利の上昇によって返済額が増えた場合、上限はそれまでの返済額の1.25倍までと決められています。
固定金利型は、決められた期間は金利の変動がありません。1年固定、3年固定、5年固定など、固定年数を選ぶことができるものもありますが、固定の年数が長いほど金利が高くなる傾向があります。
サラリーマン大家の場合、2~3年の固定がおすすめです。変動金利は基本的に優遇金利があまりないので、金利を抑えるためには短い固定期間にするのがいちばん有利だからです。
<5>金融機関ごとの特徴は?
年収が高い方は都市銀行か地方銀行が利用しやすいです。しかし、不動産については、必ずしも都市銀行・地方銀行だけがいい条件で融資をしてくれるとは限りません。その物件の所在地や状況によっても変わってきますので、利用する方が各金融機関の特徴を踏まえて選択することが望ましいと言えるでしょう。
また、不動産投資の物件は多種多様なものがあるので、その不動産投資物件によっても利用しやすい金融機関は違ってきます。
不動産投資を始めて間もないうちは、金融機関選びについては仲介する不動産会社に任せておいたほうがいいでしょう。自分で直接、金融機関を訪れるよりも、業者の紹介を受けたほうが話し早いですし、金融機関とのパイプをつくることもできます。
金融機関ごとの特徴を一覧表にまとめましたので参考になさってください(図表1)。ただし、融資を受ける人の状況や資産背景によって条件は変わりますので、あくまでも目安と考えてください。
(図表1)金融機関ごとの融資条件など
基本的に、都市銀行が最も審査基準等のハードルが高く、融資を受けるのはむずかしいと言えます。都市銀行の次は地方銀行、信用金庫、ノンバンクという順番で審査基準のハードルが低くなってきます。
もっと言えば、都市銀行で融資を受けるには、富裕層といわれる方でなければ、借りられたとしても厳しい条件となります。地方銀行のほうが比較的貸し出しをしてくれる確率が高いと考えていいでしょう。
それでは、それぞれの金融機関の特徴を簡単にご説明しておきましょう。
この記事を書いた人
株式会社コンシェル川口 代表取締役
1979年千葉県生まれ。 税理士事務所に勤務していた25歳のときに祖父から郊外の赤字アパートの管理を引き継ぎ、黒字化に成功する。 通常の税理士事務所では相続税額の計算や節税についてのアドバイスはできても、不動産の管理運営業務や不動産投資に近いアドバイス、相続税を軽減していく作業ができていない現状を鑑み、株式会社コンシェル川口を立ち上げる。現在は、地権者などを中心に不動産の管理運営面と税務面をワンストップで解決するサービスを提供している。 不動産投資家としても、10数年の実績を持つ。