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おすすめできない4つの理由

はっきり言おう! 新築区分マンション投資は儲からない(2/5ページ)

尾嶋健信尾嶋健信

2016/04/06

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区分マンションとは?

ここでいう「区分マンション」とは、要するに「マンション1棟丸ごと」ではなく、マンションをいくつか区切ったうえでの1室を「区分所有」しているということ。たとえば、1棟に全20室あるマンションであれば、そのマンションを区分所有している人は最大20人いるわけです。

ときどき、不動産会社から「新築ワンルームマンションを投資用に買いませんか?」などと営業電話がかかってくることがあると思いますが、そういう物件を購入して投資に使えば、まさに「区分マンション投資」に当たります。

とはいえ、区分マンション投資、特に新築の区分マンション投資に関して、私は絶対にオススメしません。なぜなら、メリットよりもデメリットのほうがはるかに大きいからです。

新築区分マンション投資はデメリットが多い

ワンルーム、1LDK、3LDKなどどんな間取りであれ、新築のマンションは、どうしても価格が割高になります。なぜなら、新築マンションの場合、通常の販売価格に加えて、広告宣伝費が乗ってくるから。通常、そのマンションの妥当な販売価格=資産価値よりも、2〜3割高く売られているのが普通です。

ということは、新築マンションは買った瞬間から、実質的な資産価値が十数〜二十数パーセント目減りする計算になります。これが、新築区分マンション投資における、ひとつ目のデメリット。資産のバランスシートでいえば、マンション購入者はいきなり債務超過に陥り、不動産投資家としては、赤字を抱えてスタートしなければなりません。銀行などの金融機関側から見れば、このマンション購入者は「不良」と判断されるため、今後、金融機関から融資を受けにくくなってしまいます。

また、区分マンションの場合、賃貸経営にもあまり向いていません。なぜなら、マンションを1室しか所有していない場合、資産の運用状況はつねに100パーセントか0パーセントかの、両極端にしかならないから。

すなわち、借家人が入居していれば家賃は100パーセント入ってきますが、借家人が出ていった瞬間から、家賃収入はゼロに。賃貸経営として見れば、その経営状況はきわめて不安定であり、リスクヘッジができていないといわわざると得ません。これが、新築区分マンション投資のふたつ目のデメリットです。

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この記事を書いた人

満室経営株式会社 代表取締役

1970年、神奈川県逗子市生まれ。青山学院大学経営学部卒業。 大学卒業後、カメラマン修行を経て、実家の写真館を継ぐ。その後、不動産管理会社に勤務。試行錯誤の末、独自の空室対策のノウハウを確立する。 2014年時点で、500人以上の大家さんと4000戸以上の空室を埋めた実績を持つ。著書に「満室革命プログラム」(ソフトバンククリエイティブ)、「満室スターNO1養成講座」(税務経理協会)がある。 現在、「月刊満室経営新聞(一般社団法人 日本賃貸経営業協会)、「賃貸ライフ(株式会社 ビジネスプレス出版社)」にコラム連載中。 大前研一BTT大学不動産投資講座講師。

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