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ファミリー向け分譲マンションに特化した不動産投資法――ファミリー向け分譲マンションで不動産投資をする理由③(3/3ページ)

横山 顕吾横山 顕吾

2021/08/19

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ということは、不動産投資用物件を買いたい人が1%、ファミリー向けマンションを買いたい人が50%だと、なんとその差は50倍です! ファミリー向け分譲マンションの場合、対象層の少ない不動産投資家に加え、マイホーム購入者も購入顧客となるので、購入者層が格段に広いのです。

以上より、マイホーム購入者に売却が可能なファミリー向け分譲マンションを売却しようとすると、不動産投資家より知識が少ないため売却金額が投資物件より高額になる可能性が高いうえ、購入者は月々の返済を「住宅ローン」で返済するため、今の家賃より安くなるので高額だと思わない可能性が高く、さらに購入したい顧客数は50倍以上いるということなのです。

ファミリー向け分譲マンションの出口戦略は非常に取りやすいのです。

投資額が低いからこそのメリット

6つ目の理由が、分譲マンションは世帯数の多い一棟物より、少ない投資額で収入を得ることができるからです。

分譲マンションは、一棟物と比較してはるかに金額が安い場合が多く、単身者向けであれば、都心物件であっても1000万円以下で購入することができます。地方の場合、ファミリー物件でも1000万円以下も多数あります。私が所有している分譲マンションも、大多数が1000万円以下で購入しています。

複数戸の世帯がまとまった一棟物であれば、世帯数が多くなるため物件金額もそれなりになります。一方、区分マンションの場合は一世帯だけのため、購入金額は一棟物より安くなります。したがって、少ない投資額で済むことになり、購入金額が安いと借入金額も少なくなるという点もメリットになります。

7つ目の理由は、リスクが少ないからです。投資額や借入額が少ないということはリスクが少ないということになります。分譲マンションの場合、現金購入する方もいますので、借入をしなければ、返済リスクはゼロになります。借入額が少なければ、月々の返済額も抑えられ、空室リスクや家賃の値下がりリスクには、サラリーマン大家であれば毎月の給与を補てんすることで回避することができます。

金利上昇リスクについても借入額が少なければ、利息への影響は小さく抑えられ、返済に行き詰る可能性は低くなります。

したがって、少ない投資金額で始められる分譲マンション投資は、リスクが少なくなり初心者に向いています。

8つ目の理由は、融資が受けやすいからです。投資額や融資額が少なくなるということは、金融機関側からしても一棟物に比較して融資を通しやすいという特長があります。

特に最初の一棟目の場合、金融機関からしても借主の賃貸経営能力があるかどうか不明ですので、多額の融資には慎重になります。その点、区分マンションの場合、空室になっても給与所得などで補てんすることも可能となるため、融資もしやすくなります。

ただし、分譲マンションは土地がないため、金融機関側の計算では資産額が購入価格よりマイナスとされ、貸借対照表の資産棄損となる場合が多いです。したがって、分譲マンションを継続的に購入し続けるにはノウハウが必要になります。

以上のような理由から、一棟物のアパート・マンションではなく、良好な住環境を長期にわたって入居者に提供できる可能性の高い分譲マンションでの賃貸経営を行っているのです。

次回もファミリー向け分譲マンションで不動産投資をする理由は続きます。

【過去の記事】
第1話 区分マンションは儲からない? そんなことはありません
第2話 ファミリー向け分譲マンションで不動産投資をする理由
第3話ファミリー向け分譲マンションで不動産投資をする理由②

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この記事を書いた人

マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸経営アドバイザー、防火管理者、損害保険募集人

1970年岡山市生まれ。筑波大学体育専門学群卒業後、転職を繰り返し、6つ目の勤務先として分譲マンション管理会社に就職。2008年から一般財団法人日本不動産コニュニティー(J-REC)広島支部長を務め、12年に投資用分譲マンション2戸を取得。17年に区分マンション所有に特化した専業家主へ転身。趣味はリフォーム、ラグビー観戦。

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