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ペットを飼い始める人が増えた2020年 賃貸物件の「消極的ペット可」の末路に注意(1/2ページ)

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文/朝倉 継道 イメージ/©Jenyac・123RF

昨年(2020)は、新たにペットを飼い始める人が増えた年といわれている。

その理由として、多くの報道が「コロナ禍」を挙げている。新型コロナウイルスによる、日々のストレスや不安がもたらす癒しへのニーズが、ペットの需要につながった旨を伝えている。下記は、20年12月に一般社団法人ペットフード協会が公表したデータである。

(20年10月現在での推計)

・全国の犬の飼育頭数は、約848万9000頭
・飼育世帯数は、約680万世帯

・全国の猫の飼育頭数は、約964万4000頭
・飼育世帯数は、約550万6000世帯

これらの数字は、実はいずれも下記、昨年のものよりも減少している。


(19年の数字)

・犬の飼育頭数 …約879万7000頭
・同 飼育世帯数 …約715万2000世帯

・猫の飼育頭数 …約977万8000頭
・同 飼育世帯数 …約552万4000世帯

しかしながら、「1年前(1年以内含む)からペットを飼い始めた」という“新規飼育”に関する数字を挙げると、以下のとおりになる。

「犬」
…20年新規飼育数 約46万2000頭
(前年比約114%・19年は約40万4000頭)
…同 飼育世帯数 約39万5000世帯
(前年比約112%・19年は約35万4000世帯)

「猫」
…20年新規飼育数 約48万3000頭
(前年比約116%・19年は約41万6000頭)
…同 飼育世帯数 約38万2000世帯
(前年比約117%・19年は約32万6000世帯)

ご覧のとおり、いずれの数字も19年のものに比べ、20年の方は結構な割合で伸びている。「ここ1年のうちにペットを飼い始めた」という人が、グッと増えた昨年だった、ということになるだろう。ペットフード協会は、このことにつき、以下のようなコメントを添えている。

「20年の1年以内飼育開始者(新規飼育者)の飼育頭数は2019年と比べて増加し、増加率もそれ以前の年に比べて大きい」

「ペットショップでの購入が、1年以内飼育開始者で例年に比べ20年は多い」

「コロナにより外出を控えるなか、近くのペットショップへ足を運ぶ機会が増え、その結果、購入が伸びたのではないかと推察される」

こうした動きに連動し、昨年は、もしかすると賃貸住宅市場においても「ペット可」物件への問い合わせが、前年比の数を伸ばしていたかもしれない。

一方、今年(21)の3月、ペット保険を取り扱うアニコム損害保険株式会社が、「ペットにかける年間支出調査 2020」と、題した調査結果を公表している。

いまどき、ペットを飼うにはどのくらいのお金がかかるのか……? それについて、アニコムの保険の契約者の人たちに対し、尋ねたというものだ(有効回答数3532)。

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