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空室期間短縮への近道! 暮らしをイメージさせる「ホームステージング」(2/5ページ)

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「内覧のためのお片付け」が始まり

──杉之原さんが協会を立ち上げた経緯を教えてください。

私は、もともとお引っ越しの際の荷物の梱包や開梱、収納といった仕事をしていました。とはいえ、ただ荷物をまとめるのではなく、引っ越す前に整理をして必要なものだけを新居に持っていきましょうという提案もしていました。そんななか、居住中に家を売却したいので、売れる片付けをしてほしいという依頼を受けたんです。いろいろ迷いながらも「魅せる収納」を意識してお片付けをしたところ、「早く売却ができた」とお客様にとても喜んでいただけました。これをきっかけに、「内覧のためのお片付け」というネーミングで新しいサービスを始めたんです。

杉之原さんの著書『いつ死んでも後悔しないお片づけ』(PHP研究所刊 価格:1200円+税) PHOTO/©︎Photo Current 66 吉田 達史)

──評判はどうでしたか。

不動産会社の営業の方にサービスの内容を説明したのですが、「これでは、片付けられない人に『あなた、片付けられない人だね』と言っているようなものだから使えない」と却下されました。そこで、ほかにいいキャッチコピーやネーミングはないかと、いろいろ調べ始めました。

──その結果、ホームステージングという言葉に出会ったわけですね。

そうなんです。私が考えた「内覧のためのお片付け」は、アメリカで当たり前に行われていたホームステージングだと分かりました。アメリカでは、ホームステージャーという資格を持つ多くの方が活躍しています。しかし、日本でいきなり「ホームステージング」といっても、みなさんにはなんのことだか分かりません。そこで、ホームステージングを普及するために講座を開き、資格を与え、そこから地域に広めていこうと考えました。これが日本ホームステージング協会のスタートです。

──現在、どのくらい認知されていますか。

講座には、さまざまな業種の方に参加いただいています。そして、大手不動産会社や仲介会社ではすでにホームステージングを取り入れており、中小企業にも徐々に広まっているという状況です。ホームステージャー資格者は3400名を超え、法人会員企業も51社となりました。

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