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賃貸オーナーとして反社会的勢力にどう向き合うか?(3/5ページ)

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■暴力団より危ない半グレの実態

暴対法や暴排条例によって暴力団員の排除が進む一方、危険な存在になっているのが「半グレ」といわれるグループだ。半グレとは暴力団に所属せずに詐欺や恐喝、集団暴行などの犯罪を繰り返すグループのことで、元暴走族のメンバーが中心になっている。その資金源は“オレオレ詐欺”といわれる特殊詐欺、ヤミ金融、出会い系サイトの運営などで、その特徴はITやネット、スマホなどを巧みに操る。

「やってることは暴力団と同じですが、半グレは暴対法の対象にならないので、警察としては暴力団のような対応ができません。半グレの主力は30代~40代と若く、年齢の割に羽振りがよくキャバクラなどに頻繁に出入りしています。そうして関係を持った店からみかじめ料を集めるようになり、暴力団とトラブルになるというケースも出てきています」(芳賀さん)

当然ながら、この半グレが賃貸住宅に入り込むことはある。半グレが部屋を使っていることがわかるきっかけも、近隣住民からの通報によるものが多いという。

「オレオレ詐欺は電話を使うので、その電話をしている声が1日中聞こえて、気持ち悪いというような苦情が寄せられるケースが端緒になるといわれています。そうした情報を元に警察も内定捜査をして検挙しようとします。しかし、昨年まではアジトや拠点を2、3ヵ月使っていましたが、最近では10日ぐらいで変えてしまうため、情報を元に警察が踏み込んでも、すでにもぬけの殻で取り逃しているようなことが起こっているという話です。そのため警察も捜査のスピードアップが求められおり、さらに対応が難しくなっています」(芳賀さん)

こうした半グレや反社が好んで使う物件の特徴について、芳賀さんは次のように指摘する。

「複数のいろいろな人間が出入りしたり、5~6人が常駐しているということから、間取りはワンルームのような単身世帯用ではなく、2LDK、3LDKといったファミリー向けの広めのもの。また、特殊詐欺グループは角部屋という傾向があります」

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