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狭小住宅や築古物件、売却しようとしたらトラブル発覚 注意したいポイント(2/3ページ)

田中 裕治田中 裕治

2020/03/20

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測量、残置物処理にはいくらかかる?

土地・建物の売却相談のなかでも地方の誰も住んでいない実家の建物や土地を相続したけれど、費用かけずに処分したいというご相談も多くあります。

こうした不動産を処分するにはさまざまな費用がかかります。とくに空き家問題がクローズアップされるなかで、国の法制審議会では相続時の登記が義務化されようとしており、今後はこうした費用も考えておく必要があります。

加えて、こうした相続時の登記、あるいは売却にしても付随して必要になるのが測量とその費用です。もちろん、きちんと区画整理された分譲地で隣接する土地の境界が明確になっていれば問題はありません。しかし、隣接地との境界が曖昧だったり、揉めている、あるいは、登記されたのが何代も前といった場合では、事前に測量が必要になります。不動産の場所にもよりますが、測量にかかる費用は、30坪の土地でおおよそ30~40万円前後が1つの目安になります。

さらに、実家を処分するにあたっては、家に残されたものの処分も必要です。自分で行うにしてもその交通費や処分費用がかかります。こうしたいわゆる残置物処理を業者に頼めば30坪の家でおおよそ40~50万円ぐらいが相場です。売却する場合、建築不可物件で建物をそのままに売却する場合であれば、雨漏りや設備の不備の修繕費用も考慮する必要もあるでしょう。

このように売却するには費用がかかりますが、これもやり方次第。

何もしないで売却することも可能です。もちろん、その場合は測量費用や残置物撤去費用、修理費などは値引きを検討する必要はあります。買い主と折り合いがつけば可能なわけで、細かいことはひとまず置いて、現状のままで売り出してみるのも1つの方法です。

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この記事を書いた人

一般社団法人全国空き家流通促進機構代表理事、株式会社リライト代表取締役

1978年神奈川県生まれ。大学卒業後大手不不動産会社に勤務したのち、買取再販売メインとする不動産会社に転職。その後、34歳で不動産会社を設立。創業以来、赤字の依頼でも地方まで出かけ、近隣住民や役所などと交渉。売れない困った不動産売却のノウハウを身につけてきた。著書に『売りたいのに売れない! 困った不動産を高く売る裏ワザ』『本当はいらない不動産をうま~く処理する!とっておき11の方法』などがある。

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