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本当に「高値売却」は実現できる?

業界の裏を知る私が教える、不動産一括査定の賢い使い方(3/3ページ)

大友健右大友健右

2016/11/24

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注意(3) 一般媒介契約を結ぶ

不動産の売却を仲介してもらうためには、不動産業者と媒介契約を結ばなければなりません。その形態には、「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3つの種類があり、それぞれの違いを図にすると、図3のようになります。


(図3)媒介契約には3種類がある

「一般媒介」の「複数の会社に依頼可」という条件は、複数の不動産会社に競争させることで、条件のよい買い主を選ぶことを可能にします。これは売り主にとっては大きなメリットです。
ただし、一般媒介の場合、不動産会社がオンラインで共有しているレインズに物件情報を公開する義務がありません。また、問い合わせ状況などについて、売り主へ報告する義務もないため、売り主が不動産業者へうながさねばなりません。

一方、「専任媒介」「専属専任媒介」の場合は、レインズへの登録義務がありますが、複数の会社に集客を依頼できないばかりか、「専属専任媒介」では売り主自らが買い手を探すことさえできないのです。
どちらの契約も一社に任せることになるため、「囲い込み」などに遭いやすいということもいえるでしょう。

そこで、私がおすすめするのは「一般媒介」での契約です。
高額な査定額を提示してきた業者には、「『囲い込み』は避けたいので『一般媒介』で契約をできますか?」と言えば、業者に釘を刺すこともできます。
媒介契約の話については、別の記事(「個人売り主が不動産会社に利用されないための知恵(住宅売却のポイント)」 http://sumai-u.com/?p=2874 )にもまとめてありますので、参考になさってください。

一般媒介契約の場合、レインズへの登録を促したり、報告を求めたりといった手間が必要になるかもしれませんが、大切な資産を守るため、自ら行動することが重要なのです。

(参考記事)
個人売り主が不動産会社に利用されないための知恵(住宅売却のポイント)

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この記事を書いた人

株式会社ウチコミ 代表取締役 株式会社総研ホールディングス 代表取締役 株式会社プロタイムズ総合研究所 代表取締役 1972年生まれ。大手マンション会社で営業手法のノウハウを学んだのち、大手不動産建設会社に転職。東京エリアにおける統括部門長として多くの不動産関連会社と取引、不動産流通のオモテとウラを深く知る。 現在、株式会社プロタイムズ総合研究所 代表取締役として、住宅リフォームを中心に事業を展開。また、株式会社ウチコミ 代表取締役として、賃貸情報サイト「ウチコミ!」を運営。入居の際の初期費用を削減できることから消費者の支持を集める。テレビ・新聞・雑誌などメディア出演も多数。

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