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後悔しない建売住宅の選び方(5/6)

建売住宅の「安全性」は、この4つのポイントで確認できる(3/3ページ)

菅 正秀菅 正秀

2016/07/18

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★ポイント3★ 基礎は床下収納庫から確認する

間取りや外観は設計図と実際の建物を照らし合わせることができますが、外から見ただけでは確認できないのが基礎の部分です。しかし、基礎は手抜きや雑な工事が行なわれやすい場所でもあります。

基礎の部分は、鉄筋組み、コンクリートの注入、攪拌(かくはん)などさまざまな工事が行なわれているのですが、どこかで不備や手抜きがあったとしても、最終的にモルタルで基礎を隠してしまうので、外から欠陥を発見することは不可能です。

基礎には大きく分けて、「ベタ基礎」と「布基礎」の2種類があり、一般的にはベタ基礎のほうが強度に優れています。しかし、いい加減な業者のベタ基礎であれば、良心的な業者の布基礎のほうが強いこともあり、単純にベタ基礎だからといって安心はできません。

基礎を調べるには、床下を見るしかありません。基礎の室内側にはモルタルを塗らないので、床下収納庫からチェックできるのです。

基礎部分にコンクリートを注入するときに気泡が混ざってしまうと強度が落ちるのですが、これはコンクリートの攪拌(かくはん)に問題がある証拠です。またセメントペーストが流れ落ち、ジャンカと呼ばれる砂利・砂が見えている場合も、基礎の強度が十分ではないと考えられます。

★ポイント4★ 床下にゴミがある物件は避けるべき

また、床下部分にゴミが散乱している場合は、その物件は購入しないほうがいいでしょう。目に触れる可能性のある場所の掃除ができていないということは、その裏側ではどんな工事が行なわれているのか不安になってしまいます。

建物が完成した後で見えない部分まですべてチェックすることは不可能ですが、ここでご紹介したポイントだけでもしっかり見ておくことで、最低限の安全性チェックを行なっておきましょう。

 

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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