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春になると自殺者が増える!?――薬を使わずメンタルを整えるためによい方法は(3/3ページ)

遠山 高史遠山 高史

2021/03/23

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ベランダでもできるメンタルヘルス

名医というものは、むやみに薬を出すものではない。むろん私も(手前みそだが)、無駄な投薬はしない。よく患者さんから、薬を出して欲しいと言われるし、必要があると判断すれば、もちろん処方するが、昨今、不調があれば、薬を飲めば治ると信じている人が多いと感じる。これは危険な考えである。

懇意にしている製薬会社の営業にはとても言えないが、薬などは、できれば飲まないほうがいいに決まっている。土をいじって、改善するものならば、これほどよいことはない。

コロナの脅威はいまだ去ってはいないが、野外なら感染のリスクも少ない。農作業とはいかなくても、ベランダに花を植えるところから始めてはどうだろうか。もう少し欲を出して、菜園を作ってもいいだろう。春は、待ち遠しい、喜ばしい季節であるべきで、部屋に籠って悶々としていてはいけない。

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この記事を書いた人

精神科医

1946年、新潟県生まれ。千葉大学医学部卒業。精神医療の現場に立ち会う医師の経験をもと雑誌などで執筆活動を行っている。著書に『素朴に生きる人が残る』(大和書房)、『医者がすすめる不養生』(新潮社)などがある。

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