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今日もどこかの街で美食探訪 ねこやま大吉のグルメ狩人

東京都(新宿区) 神楽坂の路地で見つけた至福のスペインバル 鮮度抜群の魚介とオリーブ油のマリアージュ『EL Pulpo』 (2/2ページ)

ねこやま大吉ねこやま大吉

2020/10/29

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イベリコべジョータが誘う先はスペインへの玄関口

店名はスペイン語で「蛸」の意。まさに魚介がメインのマリスケリア(魚介食堂)。和食同様、ユネスコの無形文化遺産に登録されている地中海食。どんな料理で楽しませてくれるのか。まずは一日の褒美に微発砲酒のアゲレとオリーブのピンチョスで喉を潤す。

海の幸の盛り合わせに新鮮な牡蠣をトッピング。

バルいち押しの殻付きウニのプリンは濃厚なウニの旨味が凝縮。コクの中にも甘みがほのかに漂う。

そして間髪容れずに牡蠣を。さすがは海のミルク。舌にのせ、さほど噛まずとも溶けていく。程好くボイルされ歯ごたえのある海老が脇役に回ってしまうのは不思議だ。

さて、重鎮のおでましだ。ハモンイベリコベジョータ36カ月。それは塩漬け、水洗い、乾燥を3年繰り返し熟成させたもの。赤身の中に旨味が凝縮された脂が入る。ピコス(クラッカー)と食せば、塩気強い一口目の後に、熟成された甘い脂が追っかけてくる。口直しに白ワインで整えたあさりのワイン蒸し。ワインとオリーブ油があさりの旨味を最大限に引き出す。

スペイン料理の王道「パエジャ」

パエジャを炊く人を女性なら「パエジェーラ」、男性なら「パエジェーロ」という。ここで悩んだ。メインの具材は真蛸、烏賊、オマール海老と、その選択に悩む。素材からでるグルタミン酸の含有量でオマールエビのパエジャをチョイス。

真っ赤に茹であがったオマール海老の姿とお米に染みた魚介の旨味。所々にあるお焦げが、さらに美味しさ、食感を倍増させる。お代わりを本気で考えた。

窓越しに“蝶”が飛んでいる。気付けば3時間も経っていた。明日の〆切に備え今宵も仕事場へ。

神楽坂は過去と現代、そして未来が交差する街だ。

今回お邪魔したおいしいお店:『EL Pulpo (エル プルポ)』
住所:東京都新宿区神楽坂4-3宮崎ビル1F
交通:飯田橋駅・神楽坂駅・牛込神楽坂駅 各徒歩約5分

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この記事を書いた人

編集者・ライター

長年出版業界に従事し、グルメからファッション、ペットまで幅広いジャンルの雑誌を手掛ける。全国地域活性事業の一環でご当地グルメを発掘中。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。現在、猫の快適部屋を目指し日々こつこつ猫部屋を制作。mono MAGAZINE webにてキッチン家電取材中。https://www.monomagazine.com/author/w-31nekoyama/

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