ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

誰にでもこうなる可能性あり!

住宅ローンで生活が苦しい! そんなときはどうすればいい?(3/5ページ)

牧野寿和牧野寿和

2017/10/10

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

年収が高くても生活が苦しいのはなぜ?


(c) Norman01 - Fotolia

上述のケースを見ていただければおわかりかもしれませんが、ローンの返済で生活が苦しくなるかどうかは「返済負担率」が問題であって、年収の多い少ないはあまり関係ありません。

年収が高い人でも「返済負担率」が高ければ、当然、生活は苦しくなります。また、ローンの返済以外の支出が大きければ、やはり生活は苦しくなります。

実際、年収の高い人のなかでも生活が苦しいという話をよく聞きます。たとえば、年収1000万円の人は、年収500万円の人より手取り収入は多いのですが、年収が倍だからといって手取り収入が倍になるわけではありません。収入に応じた所得税や住民税の負担があるからです。

それにも関わらず、私が知る限りでは、年収1000万円くらいの家庭の中には、ブランド力のある高級住宅に住み、その環境に合わせて高級な車や家具、服を購入したり、子どもを義務教育の時期から私立の学校に通わせたりするなど、相当家計の支出に無理があり、貯蓄ができない家庭も少なくありません。

日常の生活に無理のある家庭で、20年、30年と長期間にわたり住宅ローンを払っていくこと自体に無理があることは一目瞭然ではないでしょうか。

一方、同じような収入があっても堅実な生活をされている人もいます。私のお客さまのなかには、年収は1000万円以上あっても、堅実に貯蓄をされて、年収500万円の人と同程度の支出額で生活をしている人もいらっしゃいます。

あるお客さまは、返済期間20年の住宅ローンを組んで住宅を購入されましたが、10年で完済されました。

年収が高い人はどうしても生活水準を上げてしまい、支出も大きくなりがちですが、堅実な生活水準を保つことの大切さをおわかりいただけるのではないでしょうか。

次ページ ▶︎ | もし返済が苦しくなったらどうする? 相談先は? 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士

1958年名古屋生まれ、大学卒業後、約20年間旅行会社に勤務。出張先のロサンゼルスでファイナンシャルプランナー(FP)に出会い、その業務に感銘を受け、自らもFP事務所を開業。 その後12年間。どの組織にも属さない「独立系」FPとして、誰でも必要なお金のことを気軽に考えてもらうため「人生を旅に例え、お金とも気楽に付き合う」を信念に、日本で唯一の「人生の添乗員(R)」と名乗り、個別相談業務を行なうとともにセミナー講師として活動している。 また、賃貸不動産の経営もしており、不動産経営や投資の相談にも数多くのアドバイスやプランニングをしている。

ページのトップへ

ウチコミ!