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頭金よりも重視すべきは「返済負担率」

住宅ローンの頭金はどれくらいあればいい? 物件価格の2割が必要って本当?(2/4ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2017/06/06

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頭金の額よりも返済負担率を重視すべき

マイホーム購入の予算を考える上で、最も大切なのは「住宅ローンの返済を無理なく続けていけるかどうか」ということです。たしかに、頭金が多ければ多いほど毎月の返済額は少なくなります。

ですが、「住宅ローンの返済を無理なく続けていけるかどうか」は、頭金の額ではなく、「返済負担率」で決まります。返済負担率とは、住宅ローンを含むすべての借り入れの年間返済額が年収に占める割合のことです。

一般的に、無理なく返済を続けるためには、この返済負担率を20%程度に抑えることが理想と言われています。

ですから、頭金を2割用意しても返済負担率が30%とか40%になってしまう場合には無理なく返済を続けていくのはむずかしいでしょう。逆に、頭金なし、つまり頭金を用意せずにマイホームを購入しても、返済負担率が20%以下に抑えられるのなら問題はないということです。

先ほどの例で考えてみましょう。

頭金なしで3000万円を借りた場合、年間返済額は約110万円です。ここから逆算してみると、年収550万円の人であれば、頭金なしで借りた場合でも返済負担率を20%に抑えられることがわかります(ただし、住宅ローン以外の借り入れがない場合です)。

住宅ローンを借りる際には、頭金の額も大切ですが、それ以上に返済負担率が重要ということがおわかりいただけるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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