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ウィズコロナにおける生命保険業界の変化 オンライン相談&申し込みがデフォルトに?(3/3ページ)

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未知の感染症をカバーする保険商品は登場する?

医療保険や生命保険の申し込みがオンラインで可能となった場合、課題となるのが消費者の保険商品への理解でしょう。細かな条件も多い保険商品は、契約内容の書類を隅から隅まで読む消費者も少ないでしょうし、たとえ読んだとしても完全に理解することは難しいかもしれません。

すべてを非対面で完結するには、よりシンプルな内容の保険商品が必要になります。しかし、各社がシンプルな商品を提供すれば、差別化が難しくなり、単純に保険料の競争になっていきます。そのため、営業職員の説明が不要なシンプルな商品がメジャーになる可能性は低いかもしれません。また、新型コロナウイルス感染症のような疾病に対応する保険商品が登場するのではないかと考える人もいるかもしれません。しかし、それも実現困難です。なぜなら、未知の感染症はその都度状況が異なると考えられ、すべての感染症をカバーする保障を販売すれば、保険会社のリスクが高くなるからです。そのため、今回のように新型コロナウイルス感染症に感染して、入院ではなくホテルや自宅での療養にも医療保険の給付金が支払われたように、その都度、特例として対応されることになるでしょう。

ちなみに、感染症対策の保険というと、すでに『コロナ助け合い保険』というシンプルな医療保険が登場しています。月々の保険料は、40歳男性なら月額580円で保険期間は1年間。ケガまたは病気により1泊2日以上入院したときに10万円の一時金が支払われるという保険です。新型コロナウイルス感染症により、自宅やホテルなどで医師の治療を受けた際も対象となっています。テレワークが不可能な仕事、接客の多い仕事などで、感染するリスクが高いと考える人は、加入を考えてみてもいいかもしれません。

参考)コロナ助け合い保険

以上が、ウィズコロナにおけるこれからの保険業界の変化と課題についての考察です。

新型コロナウイルス感染症の完全な収束が見通せないなか、新しい生活様式は一時的なものではなく、日常のこととして継続していかなければならないかもしれません。そして、その時々に合った新しい生活様式も作っていかなければならないでしょう。すでに保険に加入している人はもちろん、これから保険を見直そう、保険に加入しようと考えている人も、変化にうまく対応できる保険会社や保険商品を選んでいく必要があるのではないでしょうか。

■取材協力:保険クリニック
1999年に日本で初めて*オープンした保険ショップ。日本の約90%の世帯が加入している生命保険を、視覚的に分かりやすくご説明するために、保険分析・検索システム『保険IQ システム』を独自に開発している。保険商品の検索や比較の機能を追加し、保険の現状把握からお客さまに合わせたプランのご提案まで、全国の『保険クリニック』でお客様にとって適切な保険選びをサポートしている。
*「日本初の来店型乗合保険ショップチェーン※」※店舗数11店舗以上または年商10億円以上をチェーン店と定義 東京商工リサーチ調べ(2018年6月)

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この記事を書いた人

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