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7月の株価動向――米国個人トレーダーの動きに注目。国内はコロナ相場の主役の医薬・検査はいったん休み(2/3ページ)

望月 純夫望月 純夫

2020/07/09

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主役は休息中の狙いは通信、巣ごもり、デフレ銘柄

コロナ相場の原動力となっていたアンジェスの動きが、6月30日の治験開始とともに鈍くなった。これは材料を織り込んだということになる。これなどは相場の格言でいうところの「噂で買って事実で売る」にあたる。主役が調整局面入ったことで薬、検査薬などの銘柄は一時休息となりそう。

格安スマホの日本通信がNTTドコモに通信回線の引き下げを求めていた問題で総務省は30日、ドコモに値下げを求める裁定を公表した。これによりドコモは12月29日までに新たなレンタル料金を示す必要が生じ、他の格安スマホにも同条件で料金を設定することになる。

ドコモとの争いは、日本通信(9424)に軍配が上がった格好である。格安スマホの通話料は半減すると、音声とデータを合わせた料金が3割程度安くなり、インターネットイニシアティブ(IIJ、3774)は、今年度中にリーゾナブルなプランの見直しを予定。データセンター関連でもIIJは注目株に取り上げている。

前月号で紹介のITbook(1447)、ウチダエスコ(4699)、NECネッツアイ(1973)は高値を更新した。まだ大きなうねりになっていない銘柄としては、ブイキューブ(3681)、今後のマイナンバーカードの進展で期待できるスマートバリュー(3778)、さくらインターネット(3778)がある。

注目業種はかなり絞られつつあり、流れに変化もある半導体関連や出遅れ銘柄に、そこで個別の銘柄にも焦点を当てたい。

日本通信(過去3カ月の株価推移)

インターネットイニシアティブ(過去3カ月の株価推移)

スマートバリュー(過去3カ月の株価推移)

巣ごもり需要で伸びているペット保険大手のアニコム(8715)、中国からの日本回帰する後発医薬で恩恵受けるフロイント産業(6312)、デフレ下で成長する100円ショップのセリア(2782)、スマートシティで有望視されるドローン技術の自律制御システム研究所(6232)、サイバーエージェントの子会社でクラウドファンディングのプラットフォーム運営のマクアケ(4479)。半導体関連の主役は値嵩株の東京エレクトロン(2760)、子会社の東京エレクトロンデバイス(2760)、アドバンテスト(7735)、三井ハイテック(6966)、野村マイクロサイエンス(6254)なども注目。

アニコム(過去3カ月の株価推移)

セリア(過去3カ月の株価推移)

自律制御システム研究所(過去3カ月の株価推移)

東京エレクトロン(過去3カ月の株価推移)

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この記事を書いた人

コンサルタント、ラジオパーソナリティ

1971年慶應大学法学部卒、同年山一証券入社。1985年新本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。 1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。

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