株価の一番底を確認の3つの指標――5月の推奨株22銘柄(2/3ページ)
望月 純夫
2020/05/13
注目業種・注目22銘柄
「相場に亀裂が入ると、物色の流れが」という経験則がある。今回のコロナ禍を機にデジタル新時代が一気に広がり、テレワーク、オンライン学習、オンライン診療などの普及が加速していくとみられる。
今回はグローバル・サプライチェーンの寸断という「供給ショック」に、世界の動きを止めたことによる「需要ショック」が加わっただけに、正常な状態に戻るには時間がかかり、生産回復や消費回復は緩やかなものになりそうで、当面の企業業績は厳しいものになる。しかし、これを契機に新たな需要が生まれる期待も。
富士フィルム(4901)傘下の富山化学が開発した新型コロナ治療薬の「アビガン」、その原料を製造する広栄化学(4367)、同社はレムデシビルにも原料を提供、新型コロナに効くリウマチ薬「アクテムラ」を製造する中外製薬(4519)。
ワクチンでは、独自の技術でワクチンを開発するアンジェス(4563)、製造を受け持つタカラバイオ(4974)。
国立感染研究所とワクチンを共同開発するアイロムG(2372)、検査薬では、臨床試験大手の栄研化学(4549)、短時間での検査薬を開発したクラボウ(3106)、次亜塩素酸水製品を扱うOSGコーポレーション(6757)。
テレワークの情報インフラ整備のサーバーワークス(4434)、ウェーブ会議のブイキューブ(3681)。
厚生省の新型コロナウイルス感染症対策本部向けビックデータ分析やアルゴリズム開発のために人材派遣をするALBERT(3906)。
オンライン治療のメドレー(4480)、オプティム(3964)、医療ポータルサイトのエムスリー(2413)、医療用画像の管理のテクマトリックス(3762)。
オンライン学習・教育のベネッセ(9783)、ジャストシステム(4686)、クラウド型教育支援システムの朝日ネット(3834)、弁護士向け営業支援サイトの弁護士ドットコム(6027)などに注目。
新型コロナ不況で業績の下方修正銘柄が目立つ中、次世代MPU用パッケージの増産効果で想定以上の増益の見通しを発表したイビデン(4062)、レーザーテック(6920)、ホロン(7748)、ローツェ(6323)が注目。
この記事を書いた人
コンサルタント、ラジオパーソナリティ
1971年慶應大学法学部卒、同年山一証券入社。1985年新本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。 1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。