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60代がもっとも多い孤独死

原状回復にはいくらかかる?(3/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2019/06/28

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孤独死のリスクに備える孤独死保険とは?

孤独死保険の主な補償は消臭や清掃などによる原状回復費用や遺品などの残存物処理の費用、そして孤独死から発生する家賃保証などが中心です。孤独死保険は少額短期保険が単体の保険として家主向けに販売したのがはじまりですが、現在では加入パターンとして次の2つがあります。

・家主が単体の保険として加入
・入居者が家財保険に加入する際に特約として補償を付帯

少額短期保険では上記のいずれかのパターンが一般的ですが、家主が単体の保険として加入するのが数社、数が多いのは入居者の家財保険に付帯するケースです。但し、補償内容や補償金額の限度などは個々のプランによってかなり違いがあるので、加入に際しては内容の確認が必要なのは他の保険と同じです。

また損害保険会社でも家主向けの火災保険の中に孤独死保険と同じような補償を組み込む動きがでてきています。

損害保険会社の火災保険の特約では、「孤独死保険」などという名称にしていないことがほとんどです。保険会社によって名称に違いがあることがありますが、「家主費用」などというような名称で火災保険の特約にして販売しています。

どこで加入するにしても家主として孤独死のリスクに備えることを考えるなら保険の付帯も選択肢の一つとして検討してみるといいでしょう。また見守りサービスなども家主向けに提供するビジネスも増えています。

行政でも孤独死対策の取り組みがはじまっています。保険の加入は備えの一つではあるものの、孤独死が防げればそれが一番です。コミュニティの形成や地域・行政との連携、見守りサービスとの組み合わせなどで複合的に備えることが大切です。

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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