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共同養育できなかった私が、子どもが成人した今だからこそ伝えたいこと(3/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2020/12/25

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――子連れ離婚を考えている女性にメッセージがあれば教えてください。

子連れ離婚するときは、別れることが先決だからすぐには考えられないと思うけれど、子どもの将来を考えたときに父親の存在は必要と今だからこそ感じています。

子どもたちが両親から守られているということを知っているだけでだいぶ違いますし、子どもが岐路に立ったときにひとりでも多く相談できる人は増やしておいた方がいい。子どもにとって父親は大事な存在だと知ってほしいです。

最近、元夫と連絡が必要なことがあり、数年ぶりにメッセージをやり取りしました。彼は再婚していたものの、娘たちのことをとても気にかけていました。一方、長女は彼がメッセージしたのに返信なかったことを気にしていました。連絡しないほうがいいかとひっそりと悩んでいたのを知りました。

「お父さんがあなたのこと、気にかけていたよ」といったら、娘がとてもうれしそうにしていたのを覚えています。

さまざまな理由で離婚に至っているわけですから、相手を思うことはとても困難です。私の友人で、相手を許すことができたと話す方がいて。彼を許せたときに自分自身がすごく癒されたと話していたのが印象的でした。彼女はそれから雰囲気からすべて変わっていきました。

――最後に、今後のビジョンがあれば教えてください。

現在、シングルマザーのコミュニティを運営しています。もともとは子どもの巣立ちをきっかけに自分自身の生き方を考えたことと、自分が経験したことで相手に寄り添って話がきけると思ったこと。

そして、何よりも友達のシングルマザーがセカンドステージに希望をもてなくて、生きる気力をなくしていたことが大きかったです。お悩み相談ではなく、シングルマザーという枠を超えて自分らしく生きることができ、社会に貢献する仲間を作りたかったのです。

子育てに悩む方から子育てを終了された方など幅広い層の女性を少しでもサポートしていきたいと思っています。コミュニティ内での助け合いや意見交換を重ねて、より女性が力を発揮できるような活動をこれからも進めていきたいと思います。

サロン内では会員さんたちの意見交換とともに、オンライン交流会なども企画しています。その道で成果をあげられている方も続々参加されていますので、必要な方をおつなぎする場にしていけたらと考えています。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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