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離れていても、自分らしく生きる父親が私にとってヒーローだった(3/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2020/11/11

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■ご自身も離婚されていますが、どういう経緯でしたか。

2013年に離婚し裁判までいきました。子どもはいませんでしたが、会社を経営していたので会社が子どものような存在で、争ったときはつらかったです。仕事環境も変えなければならず、そこからカウンセラーの資格をとり、その後ファイナンシャル・プランナーの資格もとりました。人生のどん底でしたが、仕事をするうちに自信を取り戻しました。

■最後に子どもに会えない状況に悩まれている方にメッセージはありますか。

お子さんに会えないことに胸を痛めている方にお伝えしたいのは、(会う)回数じゃない、ということ。父親って特別な存在なんです。むしろ会わない方が、価値が高まることもあります。私は娘の立場でしたが、それは男の子でも一緒だと思います。会えないからこそ濃密な時間を過ごしたときにいい思い出が残る。だからこそ、父親の生き様が大切になると思います。

私の父のように、自分のやりたいことをやって、自分の人生を生き生きと過ごしている方が子どもには魅力的に映ります。高価なモノを買うとかじゃなく、会ったときに元気でいてくれて、父親の価値観でいろいろなことを教えてくれたりする方が子どもにとってはうれしいものです。

大事なのは、自分軸で生きることだと思います。頑張ってもうまくいかないときは、一度すべて手放して、生まれ変わったつもりで新しい人生を生きることがいちばん。子どもにもその子の人生がある、その状況に応じて経験することがあり、そして然るべきときにきっと会えると思います。それまで自分らしく生きることが大切です。

確かに私の父は変わっていたけれど、それが私にはとても魅力的で、父と会うときはどんなボーイフレンドと会うよりドキドキしていました。私はいま、両親におもしろい人生を味あわせてもらったな、と感謝しています。お金で買えない経験をたくさんさせていただきましたから。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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