子どもが望むことは親がご機嫌でいること/熟年離婚で見えた景色とは(2/3ページ)
しばはし聡子
2020/08/31
■元夫婦の関わりで困っていることはありますか。
残念ながら、元夫と協力し合いながらの共同養育は実現できていません。子どもたちが大きいこともあり直接連絡を取る必要もないのが現状です。今は困っていませんが、今後、子どもの人生に関わる大事があったときに、元夫と協力体制が取れるような関係性になれたらいいな、と思っています。
同じ立ち位置で子どもを心配できるのは親同士だけなので、教育方針なども含め、意見のすり合わせができるようになれることが理想です。
今後、子どもたちの大きなイベントがあるとしたら結婚式でしょうか。子どもたちは両親が揃うことを望んでいないかもしれませんし、私自身もあまりアニバーサリーにはこだわらないので、またそのときが来たら考えていければいいかなという感じです。
■お子さんとの関わりで心がけていることはありますか。
私自身がご機嫌であるように自分の機嫌は自分で取るように心がけています。
子どもは、夫婦の揉め事や苦労話などは聞きたくないはずです。「あなたのために頑張った」「あなたのために離婚しなかった」など、苦労を共にしてきたような発言は子どもにとって負担です。このような発言を親から聞かされ続けると、「親の幸せは私の責任」と思うようになってしまいかねません。
ですので、親がちょっと自分勝手なくらいで自分自身の人生を楽しんでいる方が、子どもは気楽なのではないかなと思い、私は私の人生を楽しく過ごす姿を見せるようにしています。
あとは、子どもと一緒にいるとき、父親のことを肯定的に話すようにはしています。「お父さんに似て、○○が得意なんだね」「まつげが長いのはお父さんの遺伝だね」など子どもに対して褒めるようにすると子どもたちはとても喜びますね。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️