子どもと離れて暮らしたからこそわかる親子のつながりの大切さ(3/3ページ)
しばはし聡子
2020/06/20
――お相手がどんなことをしてくれたらうれしいですか。
定期的に会いたいという気持ちを持って会いに来てほしいですね。子どもたちが会いたい気持ちがあるのだから尚のことです。
例え、忙しくて会うことが難しかったとしても、子どもたちが送ったLINEに返事をしてくれると嬉しいですね。子どもたちは自分で描いた絵を送ったりするんですよ。きっと褒めてもらいたい、認められたいんだと思うんです。返事があるときもありますが、返事が来ないときは子どもたちは待ってます。
――お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。
元夫は良くも悪くもノリが軽いんですよね。深刻にならないのはありがたいけれど、温度差を感じることも多いです。
ちょっとしたことは、その温度差を元夫に合わせて対応しますが、真剣に伝えなくてはならないときは敢えて温度差を感じるようなやりとりをします。例えば、夫から絵文字の返事が来てもこちらは凛と敬語で対応しています。
いざというときに、子どもたちのことを相談できるような相手になれたらいいけれどなかなかそうもいかないのが現状です。ただ、本当に困ったときに子どもたちが頼れる関係であるよう、子どもたちとのつながりを保ち続けられるように親同士としても関わっていきたいですね。
――ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。
離婚した経緯や裁判はとてもつらかったけれど、この経験を世の中のために生かしていきたいです。「離婚したらひとりで育てる」「再婚したら前の家庭とは関わらない」など、世間の思い込みってまだまだ多いと思うので、社会に常識を変えたいなって。
法律を変えることも大事ですが、世間の常識が変わらないと意味がありません。共同親権導入に向けてさまざまな対立を目にします。みんな子どものためという同じ目線を持っているのに、なぜ敵対関係になるのでしょう。
私は、別居親と同居親を両方経験した女性という意味では、ちょうど中間の立場にいると思っています。だからこそ、両者の意見を尊重しつつ、子どものために良い社会を築いていくために役に立てることを見つけていきたいです。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️