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【インタビュー】「子どもの頃の気持ちを忘れないで」 親のエゴで子どもを所有物化してはいけない(3/3ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2020/01/17

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■子どもたちに向けてどんな思いがありますか。

子どもたちにはとにかく自由に生きていてほしいです。子育ての原点は信じて見守ること。元夫は私の育て方に同意してくれているので、子育てで困ったときがあると相談してくれます。両親がお互い分担しながら子どもに関わり続けていき、子どもの自由を尊重していきたいですね。

私は離婚後、鬱になったこともあり、子どもたちを頼ってきたし、子どもたちがいたから頑張ることができました。その分、迷惑もかけたし後悔もしています。もし今、育児をやり直せるのであれば、活動など全部やめて子育てに専念したいと思うくらいです。

私にとっては子どもたちが第一優先であり子どもたちの味方です。子どもたち、父親、再婚相手の全体のバランスを取っていきながら、みんなが心地よく過ごし、お互い大事な存在に思えるようなカタチをこれからも築いていきたいですね。

■この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。

悩みを持つ子どもたちは家庭環境が100%影響しています。たとえ片親ずつから愛情を注がれていても両親が不仲なのを目の当たりにすると情緒が安定しないんですよね。

離婚しないに越したことはないけれど、子どもがいるから別れないというのは子どもが望んでいることではありません。子どもたちはいつでも親のことを見ているし察するし応援しています。

ただ、離婚したからといって親子関係を引き裂いたり、親同士の不仲を見せることがどんなに子どもにとって辛いことなのかは、自分が子どもだったらと考えればわかること。子どもは持ち物ではないですし、子どもの声に耳を傾けないといずれ反抗や不登校といった形でしっぺ返しが訪れます。 

私は今、支援をする立場になっていますが、最初からうまくできていたわけではありません。うまくいっている人の話を聞いたり本を読んだりして、どうか自分自身を追い詰めたり比較したりせずに、肩の力を抜きながら子どもと向き合っていっていただけるといいなと思います。

子どもたちはみんな親の気持ちを察していますし、顔色を伺っています。そして言えない本音を心に抱えていることもたくさんありますが、それはお父さんのこともお母さんのことも本当はとっても大切で大好きだから。

みんな昔は子どもだったことを、ほんの少し思い出すだけで、お子さんが本当はどう思っているのか?が見えてくることもあるかと思います。

今しかないお子さんとの時間を大切にするためにも、世界で一人しかいないお父さんとお母さんとの時間も大切にしていただけたらと思います。

 

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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