【インタビュー】「親権を手放し自由に会える環境づくりをー苦渋の決断を子どものためにー」(2/2ページ)
しばはし聡子
2019/11/26
■お相手がどんなことをしてくれたらうれしいですか。
仕事と育児の両立を、本当によくやってくれていると思います。子どもたちのために、食事の面も食材選びから気をつけてくれているようで感謝です。料理の面では子どもたちも自分でできるので心配ないですね。特に次男は魚が好きで、釣りをしては自分でさばいたり食べたりするんです。
■共同養育はどんなメリットがありますか。
お子さんはもちろんご自身にとっても良いことがあれば教えてください。
子どもの世界って学校と家庭だけではまだまだ狭いですよね。両親と関わり続けることで、両親のその先にある人脈とも触れる機会が増えることも良いことだと思います。たとえば、私のお店に来れば、さまざまな大人と出会えって刺激があると思います。お店自体が居場所的なコミュニティになってるので、子どもたちが来るとお客さんが子どもの面倒見てくれたりするんですよね。
私にとっては、離婚したことで自然体でいられるようになりました。離婚する前は家に居場所がないように思えていてどこか休まらなかったんです。今は家もお店も私の心地よい場所です。子どもも夫婦仲が悪い様子を見て気を使っていました。今は、親の顔色を見て気遣いすることなく会いたい時に自由に行き来できるようになってよかったんじゃないかなと思います。
■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。
深入りせずにビジネスライクというか事務的なやりとりがちょうどよい距離感ですね。LINEのやりとりは要件だけで済むのでとても便利です。もめるほどやりとりしないのもコツかもしれません。
■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。
大人が本気で遊べる場所を増やしていきたいです。ネットゲームにハマる人って離婚率高いんです。大人だからこそ突き詰められる趣味ってあるはずなのに、夫婦同士で相手の趣味を否定しがちなんですよね。ゲームででもアイドルの追っかけでもゴルフでもなんでも、大人だってやりたいことを本気でやっていいんだよという社会にしたいですし、子どもたちに大人になったらもっと面白いことあるよって言い続けたいんです。
シューティングバーはそういった場所のひとつではありますが、私にはかねてから昭和レトロな喫茶店を開きたいという夢があるんです。昔ながらのパンチのあるコーヒーを飲みながら、お客さんが各々好きなことをできる自由な喫茶店を。ルールで規制するのではなく、各自のモラルで善悪を考えて自由に過ごせる場所をつくりたいと思ってます。
今、長男と同い年くらいの子と一緒に働いていますが、その子たちや自分の子どもたちが大人になっても好きなことを追求していってほしいと心から願っています。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️