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離婚した後も親同士!? 知っておきたい離婚後の親の心得〜共同養育コンサルタントしばはし 聡子コラム〜(2/2ページ)

しばはし聡子しばはし聡子

2018/11/13

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■元夫も急かさない対応が大切

子どもに会えないとついつい妻に対して攻撃的になってしまう父親も。会えない時間が憤りになるのも無理もありません。ただ、責めれば責めるほど妻は心情的に逃げたくなってしまう気持ちを理解することも大切。正論真っ向勝負は逆効果です。

同居生活中に妻なりに辛い思いや不満がたくさんあり、別居にいたったわけですから、妻の不満をきちんと理解しようとする姿勢を持ちながら、あまり追い立てず急かしすぎないことで、妻の気持ちがほぐれれば、面会交流も快方に向かっていくことでしょう。

■子どもは親の所有物ではない

子どもは自分の気持ちと同じだと思ってしまいがちですが、子どもは親の所有物ではありません。多くの子どもはママの顔色を見て、パパに会いたいと言わなかったり、ママの機嫌が悪くならないように空気を読んで発言するもの。

子どもは自分のものだから、関係が悪化している父親と会わせる必要などないという固定概念は子どもを苦しめることになります。むしろ、父親と子どもの架け橋を担わなくてはならないわけですから、親権を持つということは、特権ではなく重責なのです。

■直接のやり取りが困難なら…

子どもにとって父親は変わらないということが理解できたとしても、どうしても直接メールのやりとりを行うことがストレスな場合は、初期のうちは連絡仲介をしてくれるサポートなどを依頼してみるのもひとつです。

また、子どもの様子が心配という場合は、連絡仲介だけではなく付き添いなども行ってくれたり、親同士顔を合わせたくない場合は、引き受け渡しを行ってくれます。

ただ、大切なのはこのような支援を利用するのは初期にとどめ、いずれは親同士やりとりできるようにしていくことです。子どもも親同士がきちんとやりとりをしていることを知っているほうが安心するでしょう。

■さいごに

大事なのは、子どもが両親の顔色を見ずに、言いたいことや質問したいことをいつでも発言できる雰囲気を親がつくってあげること。ここは一緒に暮らす親のミッションです。

両親が風通しよい状態であれば、子どもは安心して本心で発言をします。その環境を整えてあげられるよう、親同士の関係再構築は必須であり、パパママそれぞれの努力が大切ですね。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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