【経験談】面会交流に前向きになれるまで(前編)(2/3ページ)
しばはし聡子
2018/07/20
■面会交流当日の状況
当日になると予定時間前にインターホンを鳴らす元夫。インターホンから聞こえる声やモニターに映る表情に嫌悪感で応答することができません。
息子に「来たから行ったら?」とぶっきら棒に伝えたことを今でも覚えています。空気を読んだ息子は何も言わずにそっと玄関へ向かい「行ってきます」も言わずに出て行きました。
完全にいなくなったことを確認し玄関の鍵をしめ、なんでこんな思いをしてまで会わせなくてはいけないのだろうと頭の中は疑問だらけでした。
◆異様な空気に包まれる食卓
息子が帰ってきてインターホンを鳴らすと、元夫も一緒にいるのではないかと勘ぐり、鍵をあけるとすぐにリビングに戻り、面会交流がまるでなかったかのような夕食の支度をしました。
「どうだった?」ともなにも聞こうとしない私の様子を見て、息子も面会交流中の出来事をなにひとつ話すこともなく夕食を済ます、そんな異様な空気の流れる食卓でした。
◆元夫への対応で再び悪循環に
面会交流後、元夫から様子を報告するメールが届きました。
「成長していて驚いた」「一緒に過ごして家族の大切さをあらためて感じた」など元夫の気持ちを連ねた内容を見て、私が返したメールは、「あなたがどう思っているということには関心がないのでメールは要件のみにしてください」といった内容でした。
すると、元夫も黙ってはいられません。「そんな対応をするならこちらにも考えがある」といった宣戦布告のメールが届くといった悪循環が繰り返されていくのでした。今思えば、悪循環の発端は私にあったのかもしれません。
この記事を書いた人
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント
1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️