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映画「2001年宇宙の旅」にも登場

知っておきたい名作家具(7) エーロ・アールニオの「未来の椅子」(3/3ページ)

パップ英子パップ英子

2016/03/27

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愛らしい見た目のなかにモダンな顔を持つ「パピィ」


出所:PUPPY | Magis Japan -official homepage( http://www.magisjapan.com/products/detail/119 )

エーロの作品でラストにご紹介する、これまた不思議な動物たちの、おもちゃのようなモノは一体なのでしょうか?

2003年に彼がデザインしたこの「PUPPY(パピィ=仔犬)」という製品は、イタリアのMAGIS社が製造する可愛らしいキッズ玩具でもあります。

愛らしい見た目のなかにモダンな顔も持ち、インテリアのみならず庭のオブジェとしても人々から愛用される「パピィ」。この作品は椅子としての役目はもちろん、小さな子どもの感性を刺激する知育玩具のような役割も果たしています。

子ども目線の素晴らしいチェア&玩具も手がけるエーロの近年の活躍を以下、少しご紹介してみましょう。

2008年にはイタリアのコンパッソ・ドーロ賞を「TRIORI(トリオリ)」で受賞。また、フィンランドのカイフランクデザイン賞も受賞し、MoMA(ニューヨーク近代美術館)、ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ) 、バウハウス美術館(シドニー)など、世界中の名だたる美術館で彼の作品が永久コレクションとして展示されています。

1968年にアメリカの工業デザイン賞を受賞し、ヨーロッパよりも先にアメリカのインテリア界が最初に注目した、フィンランド出身の偉大なデザイナー、「エーロ・アールニオ」。

近い未来を予言するかのような、一見、摩訶不思議なデザインたちは、実は座り心地と安定感、機能性をとことん追求した結果の賜物だったのですね。

前回、今回と2回にわたり、フィンランド出身の名匠たちの作品をご紹介しました。次回は、筆者の暮らすハンガリーが生んだ偉大なデザイナーの作品をフィーチャーしたいと思いますので、どうぞお楽しみに。

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この記事を書いた人

“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)

ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/

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