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リア充なはずのパワーカップルの間で広がるプライベート・カウンセリング(1/4ページ)

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イメージ/©︎olimpic・123RF

新型コロナウイルスのパンデミックが始まって、職場のコミュニケーションが大きく様変わりしました。会議・飲食・外出の制限が当たり前となって、物理的にも人と距離を保たなくてはならないようになりました。このことによって言い知れぬ孤立感・自己疎外感が誰の心にも忍び寄っているといっても過言ではありません。

こうした状況はメンタルヘルス(心の健康)に少なからず影響を及ぼし、人々の関心もこれまで以上に高まっていると思います。

今のコロナ禍において、そして、コロナ後を心穏やかにどう生きればよいかを考えていきます。

コロナ禍の在宅ワークで不安定になった妻

メンタルヘルスというと、メンタルクリニック、心療内科がまず浮かぶと思います。しかし、最近ではこうした保険治療と違うプライベートなカウンセリングを望まれて、訪れる方が増えています。

「クリニックだと、保険に入れなくなるかも知れないと思って、カウンセリングに来ました」

男性はカウンセリングルームのソファに腰掛けると即座にそう話し始めました。

「確かに心療内科などでの治療歴があると、生命保険に入りにくいといった話を聞くことはありますが、それが理由でお越しになったのですか?」

男性「ほんとうはここへ来た方がいいのは、うちの嫁のほうかも知れない」

「嫁さんとおっしゃるのは、奥様?」

この10年余り、関西の芸人さんの影響なのか、妻のことを「嫁」と呼ぶことがすっかり定着しています。そんなちょっと余計な質問をすると「そう、嫁のことなんです」と男性は答えます。

男性の年齢は、37歳。黒のタートルネックと紺色のジャージージャケット、腕にはクロノマットの高級腕時計というスタイリッシュな出で立ちのビジネスパーソン。いわゆる世帯年収1500万円超のパワーカップルです。

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この記事を書いた人

公認心理師 博士(医学)

大手不動産会社で産業保健活動を行う一方、都内で親子や夫婦の関係改善のためのプライベートカウンセリングを実践している。また、最近は、Webカウンセリングも行い、関東甲信越や東北地方の人たちとのセッションにも力を入れている。

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