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「昭和の大家」から学ぶ——いまどきオーナーが見逃しやすい入居者募集のキホン(1/4ページ)

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イメージ/©︎gajus・123RF

オーナー自身が入居者を募集するのに免許は要らない

「もう3カ月以上も空室が埋まらない……管理会社はちゃんと募集をしてくれているのだろうか? 仲介会社は動いてくれているのだろうか? 私には彼らに頼る以外何もできないのに……」

そんな風に頭を抱えている賃貸住宅オーナー、もしや思考がどこかで止まってはいないだろうか? 思い出してみよう。賃貸住宅の貸主が自らの物件の入居者を募集するのに、免許は必要ないのだ。

そう。入居者を獲得するために、オーナーは本来、自らが動いていいのだ。そのもっとも簡単なひとつが、周りにいる人や、目の前にいる人に声をかけるという方法だ。基本、コストもかからず、チャレンジしてみてまったく損はない。

入居者候補が目の前をぞろぞろ…?

ある賃貸マンションでの話だ。

居住用の部屋はすべて単身用。昨年の9月下旬に、そのうちの1室で退去があった。だが、そのあと、この部屋は新たな入居者の募集で苦戦した。オーナーがやきもきしながら待ち望んでいた次の入居者が決まったのは、年が明けて1月半ば過ぎのこと。ほぼ4カ月間の空室が生じたことになる。


長期の空室だけはなんとしても避けたい 写真はイメージ/©︎paylessimages・123RF

ちなみに、この部屋が原状回復とクリーニングを終え、ドアの鍵も交換し、「入居者さんいつでもどうぞ」の状態になったのは10月10日前後のことだ。よって、逃した収入は賃料約3カ月分となった。3カ月=1四半期分の水揚げがゼロになったと考えると、それなりの痛手といっていい。

なお、この物件だが、不人気物件ではない。普段はもっと早く、平均して前の入居者の退去後1カ月程度、募集期間にして2カ月ほどで空室が埋まる(前入居者がまだ住んでいる間に募集は通常開始される)。つまり、物件自体に「力」はあるのだ。なので、オーナーも管理会社も「今回もいつもくらいのスピードで決まるはず」と、若干油断はしていたのかもしれない。

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賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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