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マレーシアにおける海外不動産投資事情とは?

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「住みたい国No.1」の新興国

不動産投資が盛り上がっている新興国の一つがマレーシアです。マレーシアは世界でも指折りの親日国家として知られています。マハティール首相の時代に日本などを手本にするよう国民に呼びかけた「東方政策(ルックイースト政策)」の実施や日本からのODA(政府開発援助)が盛んなことがその理由です。

言語はマレー語、英語、中国語、タミール語がありますが、英語は準公用語として国内普及率は約90%となっています。首都クアラルンプールは大都会と自然が融合した近代都市となっており、インフラや鉄道、バスなどが整備されています。マレーシアはリーマン・ショックが起こった2009年などを除けば安定した経済成長を続けており、失業率も3%台を維持している「東南アジアの優等生」です。また、クアラルンプール首都圏の人口は600万人(2011年)から1000万人(2020年)に激増すると言われています。マレーシア第二の都市ジョホールバルを中心とした地区では、マレーシア・シンガポール共同の国家プロジェクト「イスカンダル計画」が進行中であり、経済特区では国際金融センター、教育施設、医療関連施設などが建設されています。

一方、マレーシアの物価水準は日本の1/3、クアラルンプールの最高級コンドミニアムも東京都心の最高級マンションの1/3前後の価格となっています。地震や台風などの災害がほとんどなく、日本ほど建築・耐震基準が厳しくないので、建築コストがそれほどかからないこと、日本の9割に及ぶ国土面積がありながら、人口が1/4以下(2014年で約3026万人)なので土地が余っていること、2006年頃まで外国人の不動産購入に対する規制が厳しかったことなどが住宅価格が高騰していない理由です。マレーシアでは2050年までに総人口が1000万人以上増えることが予想されており、日本とは逆に不動産ニーズが上り調子になることも見逃せません。

マレーシアでは銀行貸し出しの規制が緩やかで、不動産価格の60~80%をノンリコースローン(物件を担保にできるローン)で融資してもらうことができます。ただし、マレーシアでは外国人投資家には100万リンギット(約2500万円)以上の不動産物件でなければ購入できないという規制があるので、高級物件しか取り扱えません。このためマレーシア不動産投資では、最低でも600万円くらいは自己資金が必要だと言われています。富裕層向けの物件になるので、リスクも合わせてよく吟味する必要があるでしょう。

なお、マレーシアではリタイヤメントビザが簡単に取ることができ、延長も可能なので、ロングステイにも向いています。財団法人ロングステイ財団の調査によれば、2006~2015年まで10年連続で「日本人が住みたい国No.1」となっています。

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