それでも家賃の安い部屋には住まない?大学生(4/4ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2019/09/29
ちなみに、多くのオーナーさんはこう思っているはずです。
「できることなら、私の新しいきれいな物件にだって、頑張っている学生さんをもっと安い家賃で住まわせてあげたいよ」
ですが、こちらはこちらで、なかなかそうもいきません。
先行投資が巨額、かつ、収益の天井が明確な(部屋数以上には儲からない)賃貸経営という事業は、いわば「余裕をかますと命取り」のプロジェクトです。オーナーさんのボランティア精神の発露をそう簡単に許してはくれません。
以上、いかがでしょうか。
大変難しい問題を毎年長年にわたって世の中に突きつけている、東京私大教連さんのレポートのご紹介でした。
なお、さきほどふれた「3~4万円そこそこの家賃で暮らせる」物件ですが、これらについては、ご承知のとおり「旧耐震」の物件が数多く含まれています。(1981年5月以前に施行されていた基準により建築された耐震性能の著しく劣る物件)
その面からは、未来のある若者をこれらに住まわせないことは、彼らのわがままでもなく、親御さんの甘やかしでもなく、きわめて賢明な判断です。
(文/朝倉継道 画像/123RF)
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