心配はいつか訪れる大地震です(3/4ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2019/09/02
さて、そこで…
ときどき市場でみられるこうした違法ロフト物件ですが、問題があるとすれば、どこに存在するのでしょうか?
それは地震です。重大な懸念といっていいでしょう。
なにしろ、人が立って歩けるほどのサイズが自慢の、まるで部屋のようなロフトですから、そこは実際にも部屋のように利用されやすいのです。
家具が置かれ、家電が置かれ、本棚なども置かれ…で、かなりの重量物がロフトの中に積み上がってしまうことがよくあります。
すると、どういうことになるのか?
ご想像のとおりです。屋根直下の「小屋裏」にどっさりと重しが積まれた、トップヘビーな建物がそこに生まれてしまうことになります。しかも、その骨組みはといえば、そうしたシビアな環境は想定していない基準に沿った造りです。
となると、皆さん、そんな物件の1階に暮らす勇気はありますか?
少なくとも、若いお子さんをお持ちの親御さんであれば、娘さんや息子さんに一人暮らしをさせる場所として、そんな物件の1階は決して選ばないのに違いありません。
そこで、今回の記事でお伝えしたいこと。それは、そうした物件をオーナーさんがご認識なくお持ちであることが、実は結構多いということなのです。
冒頭のオーナーさんがまさにその一人です。
違法なだけでなく、実際に危険な建物をご自身が賃貸住宅として運営し、そこで何人もの命を預かっているとは夢にも思っていません。
この記事を書いた人
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