あなたの資産が蝕まれる――理事任せ、管理会社への丸投げ、総会委任状の問題点(3/3ページ)
内外不動産価値研究会+Kanausha Picks
2022/02/22
区分所有者に当事者意識を持たせる方法
区分所有者の意識を高める、理事会の主体性を持たせる方法の1つが、共用施設の見学会の開催がある。
駐車場、駐輪場、ゴミ置き場、ゲストルーム、会議室などの普段から見える共用部分はもちろん、倉庫や電気・機械設備関連など普段は見えないところを区分所有者に見せておくことで災害対策にもつながる。
また、近所のマンションの管理組合や管理会社の動向をチェックし、情報交換することも役立つ。こうすることで自分のマンションの管理の質、管理費が適正かということも分かるようになる。
実際、こうしたリサーチを行うことで、これまで漫然と支払っていた管理会社に支払いが、周囲のマンションに比べて高いことに気付くということもある。ほかのマンションの事例を知れば、初めて相対的な管理会社の評価や管理水準の評価ができるようになる。
分譲マンションの多い地域では、管理組合同士で定期的な意見交換の場が定例化されている地域もある。また、全国には管理組合の連合会や協議会もある。
この記事を書いた人
都市開発・不動産、再開発等に関係するプロフェッショナルの集まり。主に東京の湾岸エリアについてフィールドワークを重ねているが、全国各地のほか、アジア・欧米の状況についても明るい。