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地域創生に尽力する山本カヨが語る「福岡の魅力」と「ほど良いビジネス感」 みんな、福岡へ来てみんしゃい!(2/3ページ)

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福岡のほど良い都会感と田舎感

──『ドォーモ』や『ナイト・シャッフル』といったローカル情報番組でも長年にわたって活躍されています。東京への進出は考えなかったのですか。

確かにそういったお話もありました。ただ、私は全国区にまったく興味がなかったんです。その一方で、現在、全国で活躍している博多華丸・大吉の二人を見ていると「良かったな」と思います。実は、彼らとも一緒に番組をやっていたことがあります。当時は、収録でタレントさんたちをうまく回したりリポートしたりすることがちょっと苦手だったようですね。でも、彼らが「いま、あのときの経験が役に立っています」と言ってくれ、うれしい気持ちになりますね。

──やはり福岡は離れたくない場所ですか。

福岡を1週間以上離れたことがないので、井の中の蛙のような部分はあるかもしれません。でも、ここに長く住み過ぎている分、ここよりも魅力を感じる場所や行きたいと思う場所はありません。というよりも、もしかしたら福岡から出ることへの恐怖があるのかもしれませんね。ゼロから人間関係を作るなんて、かなりの情熱が必要になるじゃないですか。そこまで情熱を燃やしてほかに住みたいという気持ちがなかったのだと思います。私の身の丈でちょうどいいのが福岡なんです。

──福岡にはどんな魅力があると思いますか。

ほど良い都会感と、ほど良い田舎感がありますね。市街地はそれなりに都会ですが、そこから車で1時間も行けば、山も温泉もある。夕方、仕事が終わってから、「ちょっと温泉に行こうよ」と温泉地まで行って帰ってきて、それでも夜中の12時にはもう寝られます。東京では考えられない感覚だと思います。 

テレビ・ラジオからネットテレビの世界へ

──そんな福岡に根を張り、誰もが知る存在としてテレビやラジオで活躍し続けてきたわけですが、7年前からはインターネットテレビ局も新しくスタートしたそうですね。

長くテレビやラジオに関わってきた私は、ネット否定派でした。なんとなく“幻”の世界のような気がしていました。しかし、「これからはテレビを持ち歩く時代になる。ネットはやった方がいい」というアドバイスをいただきました。山口県出身のロンドンブーツ1号2号の淳くんにも「絶対やった方がいい」と言われました。ネットを否定するにしても、やっていないうちから否定していたら、「できないから否定しているんだ」と言われるでしょう。だからこそ、やってみよう、と決意したんです。

──テレビやラジオと比較して、ネットでの伝わり方や反応などに違いを感じますか。

いまはコンプライアンスが厳しくなっていますが、当時はテレビもラジオもやりたい放題だったので、多くのクレームがありました。でも、プロデューサーには「クレームが多いほど視聴率が上がるから心配するな」なんて言われていましたね。

いまはネットで若い世代とも一緒に仕事をしています。最初はニコニコ生放送からスタートしたので、若い子たちからはけっこうひどいと思うようなダイレクトな意見も受けました。でも、その表現の仕方がその世代にとっては正当で、それを不愉快に感じるのは単なる価値観の違いかもしれない、とも思うようになりました。だから、ネットに進出することで自分の感性や固定概念を打ち破られたという感じがあります。

「こうあるべきだ」と若い人にも考えを押し付けるのではなく、「ちょっと考え方が違うだけだな」「これは抑えつけちゃいけないな」と一歩ひく。インターネットテレビ局で地方創生のお手伝いなどもしているのですが、若い世代だからこそ持つ熱い思いにフタをしてはいけない。若い人たちにやりたいことをやらせることができる地域は、やはり人口も減らないし、地域も育っていっているような感じがします。

──若い世代の気持ちを受け入れることで、ネットへの移行も成功したわけですね。

結局、テレビもネットもどちらも“幻”。私はもともと幻の中で生きているんだなと思いました。ネットにはメリットもデメリットもありますが、インターネットテレビ局を利用して行動範囲が広がった方はたくさんいるのではないでしょうか。

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