ウチコミ!タイムズ

賃貸経営・不動産・住まいのWEBマガジン

今日もどこかの街で美食探訪 ねこやま大吉のグルメ狩人

東京都(中野区) こんな時代だからこそ、「ふく」にあやかる 昭和37年創業 中野の大衆酒場『第二力酒造』で河豚を食する(2/2ページ)

ねこやま大吉ねこやま大吉

2020/12/05

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

高弾力 全身マッチョな河豚と香ばしいひれ酒

さて、河豚オールスターズの入場だ。

「てっさ」――コラーゲンたっぷりの皮の花咲く河豚刺し。この薄造りに紅葉おろしを少々、そしてポン酢葱に浸して口に頬張れば、淡白な旨味と弾力が舌と顎を魅了する。

刺しにはやはり日本酒だ。もちろん「ひれ酒」である。香ばしいひれが、酒器の中を所狭しと泳いでいる。

「唐揚げ」――衣がしっかりと旨味を閉じ込めているようだ。鶏と間違えそうなほくほくした食感で、味よし香りよし。

「てっちり」――ぶつ切りを鍋に入れる前に、まずはしゃぶしゃぶ用に切った身を食する。

昆布出汁に通せば、てっさとはまた違うふっくらとした食感が楽しめる。そしてぶつ切りは上品に……ではなく、骨に付く身まで、しっかりとかぶりつくのが正しい作法だ。

「雑炊」――〆には欠かせない。滋味深いこの逸品は、まろやかで優しく、体も、そして心も暖かくしてくれる。

コースで頼まなくても河豚料理を一品ずつ楽しめる店というのはいい(結果コースみたいになってはしまったが……)。

ことしは「特別な年」。だからこそ、「ふく」にあやかり、心身ともに万全で年を越したいものだ。それにしても「師走」が似合う店である。

今回お邪魔したおいしいお店:『第二力酒蔵 (だいにちからしゅぞう)』
住所:東京都中野区中野5-32-15 第二神谷ビル
交通:中野駅 徒歩3分

【ねこやま大吉のグルメ狩人】
東京都(台東区) 文明開化から続く老舗 浅草『すき焼 ちんや』で食する絶品肉
徳島県(徳島市) 阿波の国のブランド地鶏に舌鼓 『骨付き阿波尾鶏 一鴻』
高知県(高知市) 四国遍路で出合った土佐の旨原石『明神丸』――職人が炭火と藁で焼き上げる土佐鰹を堪能
東京都(新宿区) 神楽坂の路地で見つけた至福のスペインバル 鮮度抜群の魚介とオリーブ油のマリアージュ『EL Pulpo』
東京都(港区) 白金に佇む古民家風の和牛料理屋 厳選された肉料理が愉しめる 『牛泥棒』

 

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

この記事を書いた人

編集者・ライター

長年出版業界に従事し、グルメからファッション、ペットまで幅広いジャンルの雑誌を手掛ける。全国地域活性事業の一環でご当地グルメを発掘中。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。現在、猫の快適部屋を目指し日々こつこつ猫部屋を制作。mono MAGAZINE webにてキッチン家電取材中。https://www.monomagazine.com/author/w-31nekoyama/

ページのトップへ

ウチコミ!