菅政権早い動きに期待――業績とPBRから選ぶ推奨7銘柄と日経平均上回るアクティブファンド(3/3ページ)
望月 純夫
2020/10/05
投資信託の人気は「国内中小銘柄」、「新興国株式」は後退
2012年12月26日の第2次安倍政権発足以降、約7年8カ月続いた長期政権は9月16日に幕を閉じた。
大胆な金融緩和を含む経済政策「アベノミクス」を掲げ、その期間の上昇率は2.3倍となった。国内の中小型株で運用するファンドが軒並み上位に入った。1位は「DIAM新興市場日本株ファンド」(販売停止中)は12倍に上昇。2位は「SBI中小型株ファンド、ジェイネクスト」、3位の「日本新興株オープン(日興)」も上昇率は共に約6.5倍となるなど、各ファンドマネージャーの力量の高さが目立った。
コロナショック後の上昇率ランキング(3月19日から8月末)でも、アクティブ運用する銘柄の投資信託が大きく日経平均を大きく上回っている。
首位は「厳選ジャパン(アセマネONE)が約120%、2位はDIAM新興市場日本株ファンド(アセマネONE)、3位は「企業価値成長小型株ファンド(アセマネONE)とアセットマネジメントが上位を独占した。
大和アセットマネジメントもESG(環境・社会・企業統治)に着眼点を運用に取り込み好成績を収めた。
8月の流入額でみると、「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド」が839億円と断トツで、運用先はアセットマネジメントONEで、引き続いてESG関連ファンドの純資産額は増加傾向がみられる。一方、新興国株式投信は、新型コロナの影響で人気が後退している。
この記事を書いた人
コンサルタント、ラジオパーソナリティ
1971年慶應大学法学部卒、同年山一証券入社。1985年新本証券国際部入社、パリ駐在員事務所長を経て企業部にて新規公開企業の実務に携わる。 1998年退職後、コンサルタントとして独立。著書に『株をやさしく教えてくれる本(あさ出版)などがある。フジサンケイビジネスアイ株式初級講座、ラジオ日経の「株式宅配便」のパーソナリティを務める。