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火災保険の節約術のキホン

改めて見直す自分の住まい、周辺のリスクの評価(1/3ページ)

平野 敦之平野 敦之

2020/01/30

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火災保険において自然災害による保険金の支払いは、もともとその年ごとに多かったり少なかったりブレがあるのが普通です。しかし2011年度以降、台風などによる保険金の支払いが多額の状況が毎年のように続いています。

例えば、風災、雹(ひょう)災、雪災、水災における損害保険会社の2010年度の支払い保険金は242億円、支払件数は41,089件でしたが、2011年度は支払い保険金が833億円、支払件数は120,635件となっています(損害保険料率算出機構 火災保険・地震保険の概況 2018年度版より)。

以降も2010年度と比較しても支払い保険金、支払件数は2倍以上から年度によっては数倍規模になっています。このようなことを原因の一つとして火災保険の保険料は上昇傾向です。

ここ5年で2度ほど火災保険の改定が実施されましたが、いずれの改定も全国平均では保険料が引き上げられています。また2019年10月には、次の火災保険の改定の届出が出されました。改定時期は明示されていませんが、2021年1月頃を起点に前後数カ月くらいの期間に注意が必要です。

自分の住まいのリスクチェックが必要な理由

火災保険料の負担が重くなる中で、長期契約をして保険料を節約したり、補償内容を見直す人もいるでしょう。しかし火災保険の見直しを考える際に補償以上に改めて確認しておくべきなのは自分の住まいを取り巻く各種のリスクを把握することです。

その人ごとに住んでいる家の所在地や構造、周辺の状況は異なります。現在の火災保険は、補償内容を選べるものが多いので、必要性の高い補償と低い補償は可能な限り確認しておくことが必要です。

かつてないほど自然災害が頻繁に発生する状況で、無駄を減らして万が一に備えるためには、自分の住まいのリスクの確認が欠かせないのです。

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この記事を書いた人

平野FP事務所 代表 CFP ®認定者、1級FP技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

東京都出身。証券会社、損害保険会社を経て実務経験を積んだ後に1998年から独立して活動をはじめてFP歴20年以上。また相談業務を受けながら、中小企業の支援にも力を入れている。行政機関や大学での非常勤講師、企業研修などセミナーや講演も多数。メディアでの執筆記事も多く、WEBに公開されているマネー記事は550本以上。2016年にお金の情報メディア「Mylife Money Online」の運営を開始。主な著書に「いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)」がある。誰もが自分らしい人生を安心して豊かに過ごすため、「お金の当たり前を、当たり前に。」をモットーに活動中。「Mylife Money Online」のURLはコチラ→ http://mylifemoney.jp

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