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僕と大家さんの関係性は、「今、この時代だからこそ」

賃貸契約の「甲」と「乙」を超えた新しい関係(4/4ページ)

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僕と大家さんの関係性は、今、この時代だからこそ

──一読者として考えたとき、スマフォやSNSでコミュニケーションをとる時代において、人と人との温もりのある関係性が読者に受け入れられたのかなと思っているんですが。

いまどきのコミュニケーションを否定したつもりで描いたわけではないんですよね。

──第2弾もあるかもしれない?

何か描けたらいいなとは思っています。(こういった書籍を出すようになって)TBS『あさチャン!』のお天気コーナーで四コマ漫画をやらせていただくことにもなりました。「暖かい感じの内容でお願いします」っていう感じで。それもこの本を描かせてもらったからだと思います。

──ある意味、相方の入江さんとは違った方向で活躍されていくと。

入江くんも勧めてくれて「描いたほうがいいよ」って、ずっと言ってくれてた。僕は自分から何もしないタイプなので、入江くんや倉科先生が後押ししてくれたおかげでこの本を描くことができたと思っています。

──読者にメッセージを。

いい話ができたかなあ(笑)。繰り返しにはなりますが、僕と大家さんの関係性は、昔に戻ったというより、今、この時代だからこそと思っているんですね。僕のなかでは、落語にでてくるような「大家さんが上」みたいな感じは一切なく、うまく言葉にはできないのですが、とにかく心地よい関係なんですね。年齢も離れているということもあって、大家さんの話をまっさらに聞くことができますし、また、聞いたことのない話が多いので本当に面白い。自分のおばあちゃんとは2、3回しか会ったことがないので、「もっと会いたかったなあ」と大家さんと重ねて考えるときもあります。僕と大家さんとのこの関係は、これからの時代の新しいカタチだと思っています。

本説明
「大家さんと僕」定価1,000円+税 新潮社 刊
「小説新潮」(2016年4月号~2017年6月号)に掲載したものを単行本化にあたって大幅に加筆修正。一風変わった大家さんとの“二人暮らし”を温かいタッチで描くエッセイマンガ。累計発行部数20万部を超すベストセラー。

プロフィール
矢部 太郎(やべ たろう)
1977年、東京生まれの東京育ち。お笑いコンビ「カラテカ」のボケ担当。芸人としてだけではなく、舞台やドラマ、俳優としても活躍している。

 

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この記事を書いた人

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