世界最高峰のクリスタルグラス、『バカラ』の世界(1)(2/2ページ)
パップ英子
2016/06/12
バカラのアイコン的シリーズといえば『アルクール』
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このアジアンテイストなテーブルセッティングの写真に写る3つのグラスは、すべて『アルクール』というシリーズのもの。クリアクリスタル製のグラスは左から『アルクールシャンパンクープ』、真ん中は『アルクール・タンブラー』、そして右が『アルクールシャンパンフルート』という商品名です。
六角形の台座がもたらす安定感と、光を集めるために広く平らなカットが側面に施されたグラス。『アルクール』シリーズは今日、バカラを象徴するアイコン・モデルとして、世界中で多くの人々に愛用されています。
1825年、“アルクール侯爵”家の婚礼用にとデザインを開始し、1841年に完成形がつくられたことから、このグラスは“アルクール”と名づけられました。
聖餐杯によく似た形とアーチ型のフラットカット。水晶のような重厚感となめらかな輝き。そのフォルムもまた、とてもエレガントなため、アルクールはフランス人が最も愛するパターンなのだそうですよ。
そんな『アルクール』シリーズは、19世紀のパリ万国博覧会で2度のグランプリを獲得。さらに1917年にはローマ法皇ベネディクト15世により、バチカンで使用するグラスにまで選ばれるほどの功績を残しています。
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写真はニューヨークの最高級ホテル、THE PLAZA NEW YORKのダイニングにある、オールバカラで彩られた美しいテーブルセッティングです。あまりにも神々しい美しさで、座るのに少し勇気が入りそうですね。
世界最高峰のクリスタルガラス『バカラ』の魅力はまだまだ尽きません。後編では、その他の人気シリーズの解説、さらに、昨年オープンした世界一ゴージャスな(!?)『バカラホテル』の素晴らしいインテリアをご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに!
この記事を書いた人
“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)
ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/