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シンプルな美学を貫いたフィンランドの巨匠

知っておきたい名作家具(6) アルヴァ・アールトの「スツール60」(2/2ページ)

パップ英子パップ英子

2016/03/20

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名脇役としても大活躍、汎用性が高い「スツール60」


(左)(c)artekglobal/instagram(https://www.instagram.com/p/YSf3KypbjD/?taken-by=artekglobal) (右)(c)artekglobal/instagram(https://www.instagram.com/p/wJn4_6pbtY/?taken-by=artekglobal)

このスツールの魅力は、椅子としての活躍はもちろんのこと、座面に花瓶を置いたり、洋書を重ねて置いたりと、置き台としても大変重宝します。「スツール60」はその座面に置くアイテムそのものを美しく引き立たせ、バイヴレーヤーとしても大活躍する希有な椅子なんです。

また、素材が軽量でスタッキングできるメリットから、新築や改築、引っ越しお祝い用のギフトとしても大変人気があります。

もともと、図書館で使用するために設計された椅子なので、使わない時にはたくさん重ねて保管することができるので、片づけにとても助かる構造で、空間のなかで幅をとらないことも人気の秘密です。

また、「スツール60」は、人が大勢集まる場所でもとても重宝する椅子です。たとえば、自宅に大勢のゲストを招いてホームパーティを開く場合、「スツール60」ならダイニングテーブルの下にコンパクトに収まりやすく、幅をとらないため、とても便利です。

「ムーミン」とコラボしたプレミアムチェア


(左)(c)artekglobal/instagram(https://www.instagram.com/p/dB8M08pbpI/?taken-by=artekglobal) (右)(c)artekglobal/instagram(https://www.instagram.com/p/tnLN9uJbpX/?taken-by=artekglobal)

シンプルを極めた傑作「スツール60」についてお伝えしましたが、最後に、この名作椅子が同じフィンランド生まれの名作コミック「ムーミン」がコラボレートしたプレミアムチェアについて紹介します。

愛くるしいキャラクター達が織りなす物語「ムーミン」は、同じくフィンランドのイラストレーター、トーベ・ヤンソンによる名作コミック(&絵本)です。Artek社の「スツール60」と「ムーミン」のキュートなキャラクターたちがコラボレートした作品が、写真手前に映っていますね。

座面に描かれた「ムーミン」の大人気キャラクターたちがとても可愛い「スツール60」。
このプレミアムチェアはムーミンファンとインテリアファンに大好評でしたが、残念ながら2015年で販売終了してしまったようです。

この大変プレミアなお宝チェアを運良く手に入れたお宅では、子ども部屋でとても重宝されているようですね。

フィンランド産の木の温もりを最大限に活かすために、独自の特許技術を駆使して制作された名作椅子。日本でもとても馴染みのある「スツール60」の魅力を、その作者である近代建築の巨匠、アルヴァ・アールトの功績とともにお伝えしました。

次回もフィンランドの名デザイナーと名作家具をご紹介する予定です。コラムを書いていたら、筆者もフィンランドを訪れて、アルヴァ・アールトの博物館まで足を伸ばしてみたいと強く思いました。

次回のフィンランド特集も、どうぞお楽しみに。

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この記事を書いた人

“FinoMagazin”(フィノマガジン)主宰(編集長)

ハンガリー在住コラムニスト。 食品会社でワインインポーター業務に従事した後、都内の広告代理店に転職。コピーライター、ディレクターとして勤務。百貨店やデパート、航空会社、ベビー・ブランド等のクリエイティブ広告で、インテリア製品のコピーライティング、ディレクション等を数多く手がける。 2013年、夫の国ハンガリーに移住後も育児に奮闘しながら執筆業に邁進。日本の雑誌(出版社)でハンガリー紹介記事(取材・撮影・文)を担当。また、自身とハンガリー人クリエイターとで運営するブダペスト発ウェブメディア“FinoMagazin”でもインテリアを含めたライフスタイル全般コラムを連載。美容メディアにてビューティ・コラム連載、その他、企業のWEBサイトや企画書制作、日本のTV局、広告代理店、メーカーからの依頼でハンガリー現地ロケ・コーディネート等、多岐に渡る業務をこなしている。 自身主宰のハンガリー情報WEBメディア “フィノマガジン” http://www.finomagazin.com/

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