障子の張り替え――黄ばみ、小さな穴のごまかし方からアクの出ない張り替え……失敗しないDIYのポイント(3/4ページ)
内村恵梨
2020/09/02
張り替え手順
それではいよいよ、必要な道具・材料と、手順について説明します。
<道具・材料>
・障子紙
・剥がし材(できればアク止め)
・アク止め障子糊
・マスキングテープ
・障子用丸刃カッター(普通のカッターでも可ですが、丸刃の方がおすすめ)
・定規
・タオル
・霧吹き
<張り替えの手順>
①古い障子紙をはがす
障子紙が接着している木枠の部分に、はがし材を塗り、ゆっくりとはがしていきます。木枠に残った糊や紙は、濡らしたタオルで拭きとります。取れないときはプラスチックのヘラのようなものでこそげとります(定規でもOK)。木枠を充分乾かしてから、次の張る作業に進みます。ここでしっかりと乾かさないと、障子紙を張る際に灰汁がでてくる可能性が高くなるので注意してください。
②障子紙を仮止めする
障子枠と並行になるように障子紙を端にセットし、マスキングテープで止めます。
③障子の枠に糊を塗る
チューブ入りで、ハケが不要なタイプがお手軽です。出しすぎないように力加減をしながら、内側の細い枠から塗り、最後に外周を塗ります。出す糊は1~2mmほどの幅で充分です。紙を張ったときに、つぶれて広がるためです。外周は少し多めに塗っておきます。
④障子紙を障子の上でゆっくり転がしながら張る
糊が乾かないうちに、障子紙をロールのまま転がしながら張っていきます。張ったあと、内側から外側に軽く手でなでて押さえていきます。この際にしわがあれば軽く伸ばします。
⑤障子紙が乾ききる前に端の余分な紙をカットする
障子張りのグッズとして売っている金物の定規や、普通の定規を使って外枠の余分な紙をカットしていきます。紙は濡れているとうまく切れず、ぐずぐずと破れてしまうことがあるので、できるだけ糊で濡れていないところをカットしたほうが失敗を防ぎます。
⑥乾いたら、全体に霧吹きで水を吹きかけ、再度日陰で乾かす
紙は乾くと収縮する性質があるため、障子紙を張り終えて乾いたときに、ある程度ピーンと張れます。その際に、まだたわみやしわなどがある場合は、全体に霧吹きをして再度乾かすと、さらにピーンと張ってきれいになります。
写真④ 張り替え手順
この記事を書いた人
匠アカデミージャパン 事務局長 (運営:株式会社イマジンネクスト)
匠アカデミージャパンは2016年に開校した内装リノベーションのスクール。 単にDIYのノウハウを教えるスクールではなく「人生100年時代の大人の学び直し」の場として、副業やセカンドキャリア、定年後の生き生きとしたライフスタイルに生かせる技術を身につけることを提唱している。 講習内容は、クロスや床材の張り替えや、賃貸住宅大家さん向けワンルームの原状回復コースなど、まったくの経験のない方に対してDIYを超えた職人の技を伝授。照明プランニングや内装コーディネートのセミナーなども開催中。 http://www.takumi-ac.jp/