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心地よい空間作り-Step2

1色だけでイメージをガラリと変える「色構成計画」とは(2/2ページ)

MieMie

2019/08/07

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シンプル、まとまり、アクティブ……色数で変わる効果


3色に+1色を変えるだけでイメージが変わる

その思い浮かんだ空間にはさまざま色が使われていたのではないでしょうか。もちろん、それらの色をすべて使うという選択もありますが、何色使うかによってその効果は変わってきます。そこで色数とその効果について考えていきましょう。
色数によって空間の仕上がり方は次のように変わります。
[1~2色構成]
シンプル、モダン、シャープな印象。真っ白な空間やモノトーンの空間は洗練された潔い空間になります。
[3色構成]
扱い易く、アレンジの多様性に富み、バランスの良い印象となります。例えば、エレガント、ナチュラル、クラシック、エスニック、など、テーマや、ご自身の嗜好をコンパクトにしたまとまりのある空間です。
[4色以上=多色構成]
アクティブで賑かな印象。カジュアル、スポーティー、カラフルなど視覚的に刺激のある空間です。

1~2色構成、3色構成、多色構成のいずれでも、ご自身がイメージした色彩が主役となります。
そして、扱い易さから、私がお勧めするのは3色構成の色彩空間です。

その理由は1色を足したり、引いたりするだけで季節感やイメージをガラッと変えられる多様性を持っているからです。
例えば、無彩色のホワイトと中性色のライトイエロー、ライトグリーンでの3色構成された空間に暖色のオレンジを加えて4色構成(多色構成)にすると、オレンジの鮮やかなアクセントが加わることで躍動感が生まれ、アクティブ、ポップ、カジュアル感が生まれます。また、同じホワイト、ライトイエロー、ライトグリーンの3色で構成された空間に中性色のターコイズを加えると涼しさ、穏やかさ、ナチュラル感が生まれます。一方、ホワイトとライトグリーン(またはターコイズ)の2色のみの構成(1~2色構成)にすると清潔感とシンプルさが際立ちます。
このように3色構成に色を加えてみたり、減らしたりするだけで、空間のイメージを大きく変えることができます。つまり、3色構成は、視覚効果や色彩心理効果を有効に活用した色彩計画をしやすいのです。

さて、ここまでのまとめです。
Step1「イメージやテーマを思い浮かべる」
Step2「色選び①として[空間に取り入れる色数を決める]
次回はStep2-§2へと続きます。

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この記事を書いた人

MIE色彩研究社代表

自由が丘産能短期大学能率課インテリアコーディネーター課程卒業。産業能率大学情報マネジメント学部卒業。東京商工会議所カラーコーディネーター検定試験認定講師。電子機器製造メーカー、産業機械商社に勤めながら、社会人学生として産業心理学を学び、色彩と人間の意識との深い結びつきに共感。さまざまな社会経験を通して、色彩と人の意識に関わる数多くの実証の基、色彩スペシャリストとして事業を展開。東京都中央区銀座のオフィスではこれまでに培ったパーソナルカラー、空間色彩、商品色彩、カラースクール、色彩セミナーなどを個人、法人を問わず全国で行っている。趣味は街散策。

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