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空間と心のディペンデンシー

部屋のきれいな女性が陥りやすいワナ(3/3ページ)

遠山 高史遠山 高史

2019/07/29

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おそらく彼女のような女性は男を支配したがる傾向も強そうである。初めは、面倒見の良い彼女に惹かれた男も次第に潔癖な彼女のしきたりについてゆけなくなってくるのかもしれない。おまけに、一緒にいないときの行動も把握したがるため、窮屈な印象を与えてしまう。

しかしながら、彼女のようなタイプは結構多い。元来真面目ゆえに、一生懸命やるので、なんでもかんでもできてしまう、「損」な人たちである。何事も少々「雑」であった方が、楽だし、そういう方が割と人好きするものなのである。

「完璧」は、実は支配欲の裏返しでもある。なかなか見事だが、支配される側が「快適」とは感じないかもしれない。時にはできることもできないふりをし、気づいていても気づかぬようふるまい、相手にやらせる工夫をしてみよう。何事も人生に完璧はなく、相互に助け合う関係こそ肝要である。

 

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この記事を書いた人

精神科医

1946年、新潟県生まれ。千葉大学医学部卒業。精神医療の現場に立ち会う医師の経験をもと雑誌などで執筆活動を行っている。著書に『素朴に生きる人が残る』(大和書房)、『医者がすすめる不養生』(新潮社)などがある。

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