物件・部屋の取り合い、縄張り争い…「仁義なき戦い」はもう古い 賃貸住宅オーナーと不動産会社の新たな関係性(3/3ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2021/05/12
オーナーと不動産会社は夫婦、仲間みたいなもの
——オーナーとしてパートナーになってくれる不動産会社に求めることはありますか。
渡邊:お互い多くを求めないこと、ですかね(笑)。オーナーと不動産会社は夫婦みたいなものだと思うんです。双⽅ができないことを補い合う関係性で、依存しすぎない。だから多くを求めない。そして、最終的な判断はオーナーなんだ、ということも忘れてはいけないですよね。
廣⽥:最終的な判断を任せてしまう怖さをオーナーは理解しないといけません。⼤げさなたとえですが、リフォームを管理会社に全て任せたとします。その担当者は「⾚⾊」が⼤好きで、部屋のクロスを全部真っ⾚にしました。案の定なかなか⼊居は決まりません。リフォーム費⽤はオーナーが負担しているので管理会社の害はほとんどなし。オーナーは家賃が⼊らずに困る……。そんなことにもなり得るのです。これは極端なたとえですが(笑)。
渡邊:オーナーさんにとっては、その部屋は1/1ですよね。でも管理会社にとっては1/1000かもしれない。その思い⼊れの違いは想像できます。だから、⾃分と同じ思いを持ってくれと求めてはダメなんです。オーナーも、不動産会社に頼りすぎずに⾃分の賃貸経営を⽀えてくれる仲間だということを理解できれば、双⽅のお客さんである⼊居者さんの満⾜度は必ず上がると思います。
廣田さん、渡邊さんが携わった著書、『行動する大家さんが本気で語る 選ばれる不動産屋さん 選ばれない不動産屋さん』/行動する大家さんの会 編・清文社 刊・定価1980円(税込)
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