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アパート経営の利回り

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■利回りを盲信すると大失敗に!?

投資資金に対する収益率を示す大事な数字が利回りです。例えば物件が4000万円で、家賃収入が400万円だったら、利回りは10%。投資した金額の10分の1を年間を通じて得ることができます。当然ながら、実際には経費や修繕費なども考慮に入れなければなりませんが、収益力を考える場合は非常に役に立ちます。しかし、利回りが良いからと言ってアパート経営を始めると、失敗することがあります。

リスクは利回りに含まれていないからです。むしろ、立地が良かったり、建物が良かったりすると、利回りは低くなる傾向があります。その代わりに入居者が決まりやすく、満室経営が容易なのはこういった物件です。資産性も高いと判断されるので、融資が多く得られるというメリットもあります。利回りは非常に重要な要素ですが、あくまで判断材料の一つだと思っておくと良いでしょう。

利回りには代表的なものが2つあります。

表面利回り(%)=年間家賃収入÷物件価格×100
実質利回り(%)=(年間家賃収入-諸経費)÷物件価格×100

表面利回りは一般的によく見られる数字ですが、諸経費が計算に入っていません。実質利回りは諸経費まで計算に入れるので、実際の数値に近くなると言われています。ただし、どちらの利回りにも注意点があります。それは、「満室になることを前提として計算されている」ということです。

実際にアパート経営を始めて空室が出れば、その前提は崩れてしまいます。これを避けるには、空室率を割り出して次のように計算することが必要です(表面利回りの場合)。

・年間家賃収入÷物件価格×(100-空室率)

さらに、利回りには修繕費や管理費が含まれていないことを知っておきましょう。アパート経営の場合、およそ10年に一度は塗装の塗り替えや屋根・壁の貼り替えを行う必要があります。修繕費は数十万~数百万円かかるでしょう。

そのため、この費用は経費として計算に入れておかねばなりません。これが実質利回りになりますが、まず修繕計画を立てないとこの数字は出せないことになります。
以上を踏まえると、利回りの正確な計算方法は次のようになります。

・利回り(%)=(年間家賃収入-諸経費)÷物件価格×(100-空室率)

表面利回りは想定利回りと呼ばれることもあります。「満室だと想定しているから」です。当然、利回りとしてより頼りになるのは実質利回り、そして空室率まで計算に入れた利回りということになります。

空室対策サイト「ウチコミ!」の詳しい説明はこちら

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