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住宅購入を考えている方へ! 

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土地についての注意の話を続けてきました。実際の注意事項は、本当に沢山あって挙げれば限がありません。今回お話しするのは、不動産業の世界では当たり前の事ですが、一般の方々があまりご存じない不動産の物件が持っている条件や特性などのお話をしていこうと思います。

 

この内容を知らないで物件を探そうとすると、この世に存在が稀な物件を探していたり現実問題として非常に高額な物件しか存在しなかったり難しい話になっている事があります。是非、覚えておいて下さい。不動産の場合、条件が良くなれば良くなるほど高額になりますから…。

 

■駅前の住宅地が探すの難しいのは?

 

~誰でも駅から近い一戸建て住宅を探したいでしょう。でも、都市部を結構離れた郊外の駅にでも行かない限り駅近の戸建住宅の住宅地は、殆どありません。

 

■なぜ?ないのか?

 

~それは、「都市計画法」という法律で街づくりについて土地に対する利用法・建築物の用途などに規制・制限が計画
されている為です。簡単に説明すると、駅周辺の土地の利用はどうするといいかという事から…商業地を発展させると利便性が良いので駅周辺は「商業地域・近隣商業地域」という「用途地域」がほぼ指定されています。

 

この地域の規制はどうなっているかと言いますと商業の利便性を図る地域ですので、建物(商業施設)に規制は殆どなく、規制の緩い場所だと 建ぺい率100%なんて土地も多くあります。

 

※建ぺい率とは~

 

土地に対してどの位の建物を建てられるかの規制です。簡単にいいますと、土地面積に対して何%まで建物を建てていいかという表し方で、50%だと100㎡の土地なら50㎡まで1階部分が建てられます。ちなみに、容積率とは~高さ規制の範囲内で土地に対して何%まで建てられるかを表します。

 

基本的に、商業地関連の用途の場合、建ぺい率は80%以上になります。その上容積率も300%以上の地域が多くなります。商業の利便を図る地域ですから当たり前といえばそうでしょう。

 

■商業地(用途地域)はどんな特性があるか?

 

~駅に近く、建物が建てやすく、規制も緩やかな場所です。当然、高い建物が敷地いっぱいに建てられます。実質、スーパーやデパートなどの施設が多く集まる場所になります。建物が建てやすい土地ですから、利用価値も高いので土地の値段も、住宅地の何倍かの値段になるのが普通です。

 

■反面住宅地という見方でその土地を見た場合

 

~メリットとなる条件は、駅に近い…。これだけです。他の条件、例えば日当たりは今までの説明から望めない事がお判り頂けると思いますし、土地の値段も高いので大きな土地でゆったり住まうのも、予算的に厳しくなります。音なども、商業地ですから住宅地とは比較にならないでしょうし…。住宅地としての優良な環境を保障する地域ではありませんので多くを望むのは無理かとおもいます。

 

■では、駅からどれくらい離れると良い環境なの?

 

~駅ごとに条件が同じではありませんので、一概には言えませんが先ほど説明した「用途地域」の種類の中で「1種.2種低層住居専用地域」という地域であれば、商業地域とは反対に、一戸建て住宅の環境を保全する為に、規制が一番厳しくなっている地域ですから、日当たり、風通し、音の問題など皆無です。つまり、この地域は商業施設・工業施設などがほほ認められず、建物の高さ規制や、建ぺい率、容積率も非常に小さく抑えられています。この地域の物件を選べば、環境としては良いとおもいます。

 

駅からの距離はまちまちですが、概ね10分程度は離れるでしょう。細かい内容については、それぞれの市区町村役場に「都市計画図」という物が、「都市計画課」に備えられていますので、どなたでも確認する事が出来ます。一部ネットでも閲覧できる役所もあります。

 

■駅から近い場所にはないのか?

 

~全くないとは言えませんが、商業の利便を図る地域である事は間違いないので、いつ環境が大幅に変わってしまうか不安が残ります。どうしても、駅近が…。という方には、マンションと言う選択肢をお勧めしたいですね。

低層階では、環境的に戸建住宅とあまり変わらないでしょうが、上層階の住戸であれば環境的には納得のいく物件も探せるのではと思います。

 

※皆さんが「どんな住宅が欲しいのか?」という事だけではなく皆さんの知らない情報の中に、こんな規制や決まりごとがあるんだという事も知って頂くと、選び方や考え方などにもちょっとしたヒントになるのではないかと思っています。次回は、不動産業界の闇的なお話をしたいと思います。

 

今では自分で物件を売りに出せるウチコミ!売買REVOというサイトなどもあります。
有効に使って不動産物件の売却、購入をしてみてはいかがでしょうか?

baibai

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この記事を書いた人

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