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失敗しない中古マンション投資

設備にとらわれるとよい物件とダメな物件の区別がつかなくなる(2/3ページ)

斎藤 岳志斎藤 岳志

2019/12/10

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必要なのは設備ではなく、物件見極めの基準

こうした調査を参考に物件を選ぶのは1つの目安になりますが、やはり、自分の目で見ることもとても大切です。実際に区分マンションをいろいろと見ていくと、よい物件、ダメな物件の違いというのはだんだんとわかってきます。

例えば、いまや必須の設備になっている洗濯置き場ですが、単身者向けのマンションで築20年以上前の物件では、洗濯機置き場がない部屋やあってもバルコニーに設置されている物件が意外と多いのです。これは2000年以前のマンションでは、居住スペースを広くするために洗濯機置き場のスペースを取らなかったためです。とくにこの当時は、単身向けというとまだワンルームマンションが主流だったこともあります。そのため1階にコインランドリーがあるケースも多く見られます。

しかし、近くにコインランドリーがあっても、室内に洗濯機置き場がない物件を選ぶのはNG。また、バルコニーの洗濯機置き場もダメな物件です。

「女性に選んでもらえる物件」――これは私の物件選びの一貫した基準です。そもそも女性に受け入れられない物件では、それだけで入居可能な人の半分を失ってしまう。また女性に選んでもらえる、住みやすい物件は男性にも住みやすい物件ともいえるでしょう。

洗濯機置き場にしても、一人暮らしの女性にとって洗濯をバルコニーで行うのは、誰かに見られているのではないという不安がつきまといます。また、洗濯機置き場のない部屋に洗濯機を置くには、給水や排水をどうするのかという問題、そもそも部屋のどこに置くかも大きな問題になりますし、洗濯機がないのは、男女ともにとても不便ですよね。

こうして見てくると、入居者に人気の設備ランキングの下位でも見逃せない設備である「独立洗面化粧台」「浴室換気乾燥機」、またオートロックも含めた「防犯カメラ」や「ホームセキュリティ」といった防犯設備もまた女性にとってはとても関心の高い設備といえるでしょう。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

FPオフィス ケセラセラ横浜代表 百貨店在職中にファイナンシャル・プランナーの資格を取得。税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、FPオフィス ケセラセラ横浜を開設、代表を務める。 マイホーム購入・売却相談のほか、不動産投資のサポートも行なっている。株式投資やFXなど一通りの投資を実践した後、2007年より不動産投資をスタート。現在は、自らの資産運用はほとんど中古マンション投資に絞って取り組んでいる。

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