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設備にとらわれるとよい物件とダメな物件の区別がつかなくなる(1/2ページ)

佐々木秀行佐々木秀行

2019/12/05

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テッパン設備とそうでない設備

「入居者に人気の設備ランキング」というものが毎年発表されます。

このランキングは、『全国賃貸住宅新聞社』が全国の不動産管理会社数百社を対象に「この設備があれば家賃が高くても入居が決まるもの」と「この設備がなければ入居が決まらないもの」を独自に調査・集計。ランキング形式で発表しているものです。
単身者向け賃貸住宅の2019年度版でのベスト3は、1位インターネット無料(前回1位)、2位オートロック(前回3位)、3位宅配ボックス(前回2位)でした。過去を見てもインターネット無料は常に1位、オートロックと宅配ボックスについても順位は入れ替わってはいるものの17年からベスト3に変化がありません。

そのほかの順位は表の通りですが、10位外から入ってくる設備があったり、ランキング外に落ちたりするなど、4位以降は毎年変動しています。また、そのときどきで賃貸住宅のトレンドも読み取れます。

例えば、「備え付き家具・家電」が18年にいきなり4位に登場しましたが、19年版ではランキング外になっています。
断捨離、ミニマリストというモノを捨てる、モノを持たない生活スタイルが注目されるなか、18年ごろは住まいについては「持ち家vs賃貸」ではない、第3の選択として「サブスプリクション型住宅」といったものが登場しました。いわゆる定額サービスのサブスプリクションビジネスと相まって住まいの新しいスタイルとして、会員制の「備え付き家具・家電」の付いた住宅を、気分で住み替えるということが注目され結果ではなかったかと思います。

ランキングなどを見る場合のポイントは、ベスト3のインターネット無料、オートロック、宅配ボックスはテッパンの必須な設備としても、それ以下のものについてはあまり重要視しなくてもよいものもあるということでしょう。とはいえ、こうしたランキングで注視しておきたいのは、ランキングは下のほうでも常にランクインしている設備です。具体的には「独立洗面化粧台」「浴室換気乾燥機」、またオートロックも含めた「防犯カメラ」や「ホームセキュリティ」といった防犯設備です。

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この記事を書いた人

司法書士

1977年、千葉県流山市生まれ。千葉県立柏高等学校、中央大学商学部経営学科を卒業。卒業後、帝人株式会社に入社。医薬品の営業部門に配属される。退職後の2005年、2回目の試験で司法書士試験に合格。翌年、簡裁訴訟代理関係業務認定試験に合格。合格後、千葉県内の司法書士法人にて不動産登記業務及び商業登記業務の実務を経験し、その後、都内の司法書士事務所にて債務整理の実務を経験する。2010年、司法書士髙山・佐々木事務所設立。

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