ただし、賃貸住宅がめざす「王道」は多分こちらです(2/3ページ)
ウチコミ!タイムズ編集部
2019/11/25
ところで、賃貸経営と外国人需要=インバウンドといえば、一時は「民泊」が大きな話題となりました。民泊に必要な、土地と建物からなる「物件」をそもそもお持ちのオーナーさんにとって、手軽かつ有力な選択肢が、いきなり増えたようにも見えたわけです。
ところが、これに登録制度や営業日数など法規制の網がかかって以降は、民泊は、参入するにしても、経営を持続させるにしても、いずれも一筋縄ではいかないものとなりました。(2018年6月のいわゆる民泊新法の施行)
たしかに規制は必要なことだったとはいえ、これにより現在、事業としては大きく魅力を失っているかたちです。一方、外国人の皆さんが日本で創り出してくれる市場といえば、短期の旅行者市場だけではありません。
留学、就職、ビジネスでの滞在、さらには移住といった長期にわたる居住での需要も、諸政策の影響などから今後は大きく増えることが予想されています。すなわち、数日間だけ泊まるための場所ではなく、長く住むための「家」を提供する賃貸住宅にとっては、こちらこそが王道です。
もっとも、賃貸住宅に外国人を迎えるということになると、トラブルなどの心配からこれを躊躇されるオーナーさんも少なくありません。ですが、たしかに文化や常識の違いによるハプニング等はあるものの、一方で、外国人入居者さんを賃貸住宅に迎え入れることにはメリットも存在します。
あまり知られていないそれらをいくつか挙げてみましょう。
■ネットワークで部屋が埋まる
外国人の皆さんの多くは、同じ出身国同士の強いネットワークで結ばれています。「あの物件は住みやすい」「オーナーさんがいい人だ」といった評判やクチコミによって、空室期間がほとんど生じずに部屋が埋まる経験を多くのオーナーさんがされています。
この記事を書いた人
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