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出揃った今年の「公示地価」「路線価」「基準地価」

オーナーさんへ耳寄りな情報も!(3/3ページ)

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すなわち、逆にいえば、こうした実需が乏しい場所においては、地価は当然ですが上がってこないわけです。今回の基準地価でも、勢いのよい数字がいくつも並ぶ反面、調査地点のうち約48%では、依然下落が続いています。

加えて、忘れてはいけないこと。それは、上記の実需をさらに下支えしているものの存在です。それは、土地の買いやすさの源泉である「超低金利」と、国外からの「訪日客」です。注意しておかなければならないのは、これらが、それぞれ大きな変動要素を持つものであることです。

とくに訪日客需要については、今後のさらなる拡大が期待できるとともに、何かの条件をきっかけにいきなり極端な縮小が起こる可能性もあります。このことは決して忘れるべきではないでしょう。

最後に、賃貸オーナーさんへ向けたお役立ち情報です。上記「公示地価」に絡んでの、面白いツールが最近出来たのです。(正しくは情報開示が始まったのです)

それは、こちらにあります。「国土交通省 標準地・基準地検索システム」です。

上記はWeb上のツールです。全国各地点の公示地価と基準地価を調べることができるのですが、公示地価を決める際に作成された不動産鑑定士による鑑定評価書についても、ここで全ページが見られるようになったのです。(2019年地価公示より)

たとえば、ある住宅地についての鑑定士さんのコメント…

「地域要因の将来予測:中規模一般住宅が建ち並ぶ環境の良い住宅地域である。地域は熟成しており ~(中略)~ 当面の間において現状を維持して推移していくものと予測される」

こうしたプロの文章による具体的評価や、当該土地での賃貸経営を想定した賃料収入に関する試算など、貴重な情報が得られます。操作は簡単です。まずはリンク先にて、お好きな場所の「公示地価」を検索してみてください。

「検索結果表示」の画面に「標準地番号」~「利用区分、構造」までの各項目と内容が示されたところで、さらに「詳細を開く↓」を押します。

すると、「鑑定評価書」という項目とともに、「詳細表示」のリンクが出てきます。そちらをクリックです。

(文/朝倉継道 画像/123RF)

 

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